満州族が中国を支配して清朝を建てたのであってその逆ではない。満州族の故郷の満州は、支那人には立ち入り禁止の地(封禁の地)であった。清朝の末には、「中国人」(李鴻章たち)は清朝を裏切り、満州をロシアに売り、満州全土はロシアの支配する地と化していた。日露戦争に敗れてロシアは北満州に去った。これが議論の前提である。 . . . 本文を読む
11月15日午後、東京・赤坂の米大使公邸。「外相と防衛省の言っていることが違うじゃないか……」。防衛相の北沢俊美(71)が米軍普天間基地の移設問題の結論を年明け以降に先送りする政府方針を説明しかけた途端、駐日米大使のジョン・ルース(54)は怒り始めた。3時間前、外相の岡田克也(56)は早期決着を目指す考えを伝えていた。 . . . 本文を読む
アパグループ主催の「真の近現代史観」第二回懸賞論文募集が行われた。応募の中から五人の選考委員の一致した意見で最優秀賞になったのは、竹田恒泰氏の「天皇は本当に主権者から象徴に転落したのか」である。竹田氏の論文は明治憲法と現行憲法とにおける天皇の地位を比較し、天皇の地位がなんら変わっていないことを明らかにする。 . . . 本文を読む
衆院で300議席を超す巨大政党の民主党を、2つ合わせても与党の議席数全体の5%に満たない小政党が振り回す。それができるのも、社国両党の意見を確実に反映する枠組みが用意されているからだ。政策決定を内閣に一元化して民主党議員の政策参加を制限しながら、連立を組む社民、国民新両党の意見を重視する――。こうしたいびつな政策システムを考案したのは小沢だった。 . . . 本文を読む
斉彬は英国で勃興(ぼっこう)した産業革命が欧米を世界の強者にし、その結果アジアが圧迫されはじめたという明快な視点をもち、幕府の要路の者にもそれを説き、すすんで薩摩藩にあたらしい産業方式を導入しようとした。 . . . 本文を読む
24日で発足100日目。「ハネムーン期間」を終える鳩山政権は初の予算編成で苦闘を続ける。2010年度国債発行の「44兆円枠」を巡り「超えないよう結論を出す」と明言した鳩山はのちに「上限でなく目標に」と迷走した。「十分メドが立つ」と断言した7兆円無駄減らしは空回り。事業仕分けの削減効果も7000億円足らずで、9兆円も税収の穴が開く。 . . . 本文を読む
冬至まであとわずか。この気の滅入(めい)りがちな時期を一年で最も輝く、特別な時期にすることに成功した先人の知恵には洋の東西を問わず目を見張らされる。日本の和洋折衷がまた素晴らしい。にぎやかなクリスマスにおごそかな正月と、季節を二重に楽しめる。それと同様に、少子高齢化や成長鈍化で暗く沈んだ21世紀を歩むのも、夢と希望に満ちた21世紀を歩むのも、私たちの工夫次第である。 . . . 本文を読む
学校指定の作文帳をもらい、7月から作文の主題が出るようになりました。1~2年生の担任だった藤原ひさ子先生は、必ず「たのしいぶんがかけました」などと赤ペンでコメントを書いてくれました。テーマも与えられていないのに、どんどん書くようになり、多い日は1日に17本も書きました。 . . . 本文を読む
国際的な信頼関係は一朝一石にはできない。相手国の文化や言語を深く理解し、個人的な友好関係を築く努力を長年積み重ねてはじめて国際的な人脈ができ、国家間の信頼関係も構築される。専門家の意見も聞かず、根回しもなしに首脳がいきなり会って短時間話をしても成功しない。 . . . 本文を読む
クリントン米国務長官は21日昼(日本時間22日未明)、国務省に藤崎一郎駐米大使を呼び、沖縄県の米軍普天間基地の移設問題を巡って会談した。クリントン長官は現行合意履行を求める米政府の立場に変更はないと伝達。国務長官が駐米大使を急きょ呼び出すのは異例で、新たな移設先を検討する鳩山政権の方針を容認したわけではないとクギを刺した格好だ。 . . . 本文を読む
ドラッカーは、イノベーションとは変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する起業家が行うと定義した。ドラッカー自身は起業家ではないが、現実の出来事や人間の行動を自身のプリズムを通すことで社会の変化の本質を見抜き、まったく新しい概念を多く創(つく)り出したという点において革新的であった。 . . . 本文を読む
米科学誌サイエンスは2009年に達成された科学の十大成果を18日付で発表、最古とみられる440万年前の人類「ラミダス猿人」の化石に関する東京大など国際チームの研究をトップに選んだ。 . . . 本文を読む
「明日の世界」の趣旨は、世界で初めて生まれた科学技術で、社会に直接役立つものを紹介するとのこと。だとしたら、すぐれた保育実践家である斉藤公子氏のトスカへの療育法も紹介する価値がある。「新しい脳機能計測法による診断に絞りたい」という先方に対して、私は「療育法がなければ診断は役に立たない」と主張して激論となった。結局、BBC側が折れてくれた。 . . . 本文を読む
小沢氏は、20世紀前半に活躍したドイツの法学者、カール・シュミットの著書「政治的なものの概念」の実践者のようにみえる。シュミットによれば、友と敵を分け、敵を滅ぼそうとするのが政治である。「友敵」論と呼ばれる。 . . . 本文を読む
ある仏教指導者が来日された際、お泊りのホテルの部屋に呼ばれたことがある。半時ほどお話した最後に、心底おたずねしたかったので「倫理とはなんでしょう?」と伺った。しばらく考えて、一言、「ウォームハーティドネス」(温かな心)と云われた。私はいたく感動した。
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