研究者が詳細に調べた結果、原発事故で放出された放射線量は広島の原爆のそれの1千8百万分の1だということがはっきりしています。1千8百分の1ではありません。1千8百万分の1です。事実、検出される放射線量は、最も高い地域の数字を見ても、とるに足らないものです。事故をおこした原発の構内と至近の周辺を除いて、危険な地域は全くないと断言できます。 . . . 本文を読む
永井博士の本は放射線の危険性と安全性を科学的に冷静に捉え、その事実を正確に描写しています。だが、それを読む側は、私もその一人だったのですが、本に書かれている悲劇はすべて放射線によるものと受け止め、恐怖を募らせたのでした。 . . . 本文を読む
終戦直後、昭和23年から26年あたりにかけ、連続してベストセラーになった本がありました『ロザリオの鎖』『長崎の鐘』『この子を残して』などです。書いたのは永井隆。長崎医科大学(現・長崎大学医学部)で放射線研究を専門にする医学博士です。本の内容は、長崎原爆投下による被曝体験、家族への愛情、カトリック信仰などを柱に日常を綴ったものです。 . . . 本文を読む
1860年、リンカーンは「奴隷解放」を公約に掲げ、北部諸州の熱狂的な支持を受けて連邦大統領に当選しました。奴隷制度をいきなり廃止されたら、南部諸州は明日から生きていけません。そこで南東部の11州は、独立とアメリカ連合国(Confederate States of America)の建国を宣言します。アメリカ連邦は今のEUのような連合体ですから、一度でも離脱を認めれば結束を保てない可能性が高いのです。かくして南北戦争が始まります。 . . . 本文を読む
モーロワは英国の援軍に依存する反戦平和では国を守れず、フランス自身が精神的にも道徳的にも強くなることを説いている。それなくして祖国は「やがてその自由を失う」と。モーロワの教訓は、海洋アジアで砲艦外交に出る中国と、米軍に依存する現代日本を彷彿とさせる。 . . . 本文を読む
あなたはただふらふらと未来に踏み入るのではない
あなたはあなた自身の未来を築くのだ
( ロジャー・スミス )
You don't just stumble into the future.
You create your own future.
( Roger Smith ) . . . 本文を読む
日本が長い歴史の中で多種多様の異文化も咀嚼(そしゃく)し熟成させた文化は、豊饒(ほうじょう)さと包容力を誇る。湿潤な風土は、物事を白か黒かで割り切ることのない精神性も育んできた。その日本文化は21世紀、ポストモダンの時代に国際的に大きな存在感を示し平和に貢献し得る。 . . . 本文を読む
【有馬】何ミリシーベルトであったら危なくて、どれくらいなら平気なのかをはっきり言うべきですね。今は「1年間1ミリシーベルト」を安全基準にして、除染をすると言っていますが……。日本人は太陽や星からくる放射能や、大地や食物からの放射能を平均「1年間1.5ミリシーベルト」も自然に受けていますが「1ミリシーベルト」はそれより低いのです。 . . . 本文を読む
世間ではこの憲法のことを「平和憲法」というが私はこの呼称自体がそもそもの間違いで、「武装解除憲法」と言うべきではないかと考えている。なぜなら「平和憲法」と言った瞬間に、現行憲法が抱える本質的問題が覆い隠され、全く見えなくなってしまうからにほかならない。 . . . 本文を読む
熱心な護憲派ほど、ときに極端な米国追従主義者に思える。彼らがいかに「アメリカ いいなり もうやめよう」(共産党のポスター)と主張しようとも、米国製の憲法を後生大事に押しいただいている姿をみると説得力は薄れてしまう。 . . . 本文を読む
鐵造が赤間尋常(じんじょう)小学校を卒業した明治28年、関門海峡を隔てた下関で、日本の全権大使の伊藤博文、陸奥宗光らが清国の李鴻章を迎え、講和談判がおこなわれた。極東の小さな島国が「眠れる獅子」とよばれた大国、清を打ち負かしたことは世界を驚かせた。 . . . 本文を読む