慰安婦はみな合意契約をしていた。口約束の場合もあり契約書を交わした場合もあったが、合意契約がなければ慰安婦になれなかった。その契約が慰安婦と経営者の間で、どのように機能していたのか明らかにしたのが、ハーバード大学ロースクール教授マーク・ラムザイヤ―が『国際法経済学レヴュー』(international Review of Law and Economics)に掲載した「太平洋戦争における性契約」の中身だ。これは「慰安婦強制連行説」、「慰安婦性奴隷説」を根底から覆すものだ。(『「慰安婦」はみな合意契約をしていた』、p6) . . . 本文を読む
幸福とは、他から与えられるものではなく、自ら発見してつかみ取っていくものです。与えられるのを待っているのではなく、マイナスの中にプラスを発見し、耕していくところに人生の生きがいはあります。(松原泰道禅師) . . . 本文を読む
司馬遷は、二千百余年前、前漢の武帝のころ、『史記』百三十巻をあらわした歴史家である。そして『史記』、特に世家および列伝の筆法は、単に出来事をたどる叙述ではなく、個人ひとりひとりの言動や心理を、生き生きと浮かびあがらせるための、簡潔な描写に集中されている。
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マルチナはキング夫人と対照的だった。キング夫人からはラケットの性能や作り方で、多種多様な注文をもらった。が、ナブラチロワの場合は新しいラケットを持って行っても、自分に合いそうだ、これは駄目だと、そっけない返事があるだけだった。道具へのこだわりが、ないわけではないのだが、言葉にするのが億劫(おっくう)なようだった。そんな彼女にこちらも鍛えられた。マルチナ自身もうまく言い表せないラケットへの微妙な要求を、想像し、探り出して形にする。容易でない作業を繰り返した。 . . . 本文を読む
精神的人間は直感の中に、見えないメッセージを読みとろうと努める。五感の世界の制約から自由な精神的人間にとっては、目に見えない思考は注目に値するものなのである。しかも、直感となれば思考以上だ。どんな行動をとるべきかを暗示していることもあるし、危険な可能性を回避する合図の場合もある。 . . . 本文を読む
新型コロナウイルス・パンデミックに対する各国の対応ぶりを観察すると、まさに「世界が同じこと」をやっています。新規陽性者が増えればロックダウンをして人の動きを止め、どこでもワクチン接種に血道を上げている。それは「恐怖を与えれば、人類はどういうふうに行動するか」という実験だったと、私は思っています。そして、目に見えない恐怖を与えられたら、見事に人間は「お上の言葉」に従うという結果が出ました。 . . . 本文を読む
10月1日、リットン調査団が報告書を出しました。いわゆる、リットン・レポート(リットン報告書)です。外務省は翌日、公表しています。結論は「満洲国承認以外はすべて日本の権益を認める」です。報告書は、「日本の行動は自衛とは言い難い」とは言っていますが。「侵略である」とも一言も言っていません。さらには、「自衛とは言えないけれども、1931年の9月18日以前の状態に原状復帰するのは好ましくない」と言い切っています。 . . . 本文を読む
安江良介は戦後日本の繁栄を心の底から憎むのみならず、卑(いや)しめ、見下すのあまり呪(のろ)っているのです。それに較べて「北にあってはかなり徹底した社会主義が進行し」(187頁)ているではありませんか。北朝鮮に向けるかぎりなき憧憬の眼(まなこ)を振り向け、わが国に転じて観察するとき、安江良介は日本国民をとことんまで侮蔑(ぶべつ)し愚昧視(ぐまいし)する憤りと憎しみと呪いの心情を押さえきれぬのでありますまいか。 . . . 本文を読む
何度も言いますけれども、戦闘が終わっても、戦争は継続していたのです。戦勝国はそのことのもつ意味をよく知っていましたので、この“戦後の戦争”を続けていたといってよいのですが、日本は迂闊にもそのことを忘れてしまった。そして、自分の戦った戦争と、朝鮮戦争やベトナム戦争、湾岸戦争など世の中にある一般の戦争とを混同して、いっしょくたにして議論するようになり、それとともに自分の歴史を、他人の歴史と取り違えるようになってしまったのです。 . . . 本文を読む
あれだけ自然科学が発達し、あれだけの土地を持つソ連ですら、しょっちゅう小麦の緊急輸入をしなければならなかったり、また、あれだけ広大な土地を持つシナが、つねに食糧問題に苦しみ、また、戦前は米の輸出国であったビルマが社会主義化したら逆になってしまうのも、原因は一つのようである。ソ連でも農民の私有分の土地の収穫率はうんといいらしいから、繁栄する農業のためには、私有が一番よい、という歴史的結論みたいなものがある。 . . . 本文を読む
自分がその方式について知らない別の次元でおこなわれる高級試験の、その競争率に眼がゆく。試験の遣(や)り方に問題はないかどうかなど余計な詮索(せんさく)はしない。それほど激烈な競争を経て選抜されたのは途方もなく優れた人材であろうと頭を下げる。犬と犬とがはじめて出会ったとき、弱い方が先に尻尾(しっぽ)を垂れて恭順の意をあらわす、その姿勢とまったく同じである。 . . . 本文を読む
人格は財産である。しかもいちばん高尚なものだ。普遍的な善意と、人びとの尊敬に囲まれた自分だけの所有地である。これに投資しようとする人は、いわゆる利益は上げられないかもしれないが、尊敬という報酬は正当な手段でまちがいなく受けとることができるだろう。 . . . 本文を読む
ここでちょっと、空想の世界に浸ってみよう。あなたは心から、みんなに認めてもらいたいと願っていて、実際それが可能であると想定しよう。さらに、これは健全な目標であるとしよう。以上の点を心にとめたら考えてもらいたい。この目的をかなえるには、どのような方法が最良でもっとも効果的だろうか。 . . . 本文を読む
私が願うのは、計画を立て目標をめざして進む間は、常に満ち足りて安らかな気持ちを保ち、自分は無為に生きているのではないのだとはっきり自覚するようであってほしいということだ。そうすれば、魂は崇高で本当に質の高いものへと成長し、あなたが神の清らかな光りに照らされた運命をたどっていることがわかるのである。 . . . 本文を読む