道元は如浄(にょうじょう)に出会った。親鸞は法然(ほうねん)に出会った。それと同じようにわたくしは杉村春苔尼というお方に出会った。 . . . 本文を読む
わたしたちは、まず工場の裏側から入り込み、ドロドロの廃液の一大プールに立った。草一本生えていないまったくの死の泥のかたまりのプールなのである。わたしはその前年、岐阜県神岡町の神岡鉱山を訪れたのであるが、そのときとまったくちがった一大戦慄と怒りとを感じた。これこそ無明だと思った。 . . . 本文を読む
昔から薬効の多いことで知られている。まず抗菌作用がある。「大根役者」という言葉があるが、ダイコンで食あたりを起こすことはないことから「当たったことがない役者」を意味する。アブラナ科の野菜で、アリルイソチオシアネートという辛み成分が含まれており、これが抗菌作用を持っている。 . . . 本文を読む
【 논쟁을 좋아하던 자기의 나쁜 버릇을 극복한다 】 君は自分がいちばん物知りだと思っている。だから、だれも君にはものがいえなくなる。事実、君と話せば不愉快になるばかりだから、今後は相手にすまいと皆がそう思っているんだよ。 . . . 本文を読む
戦略的思考の本質は、予測不可能な事態が勃発(ぼっぱつ)した時に真価が問われる。『不連続の時代』を書いた米国の国際政治専門家ジョシュア・ラモ氏は、既成のリーダーたちは想定外の危機に対応できないと手厳しく批判した。かれらは従来とは異質な思考法ができないというのだ。しかし、予測不可能な事態もすべて解釈できないものではない。 . . . 本文を読む
石原は、決戦戦争から持久戦争への過渡期に起きた日露戦争でプロイセン流の決戦戦争理論で挑んだ日本軍に対して、退嬰的(たいえいてき)なロシア軍の退却が来るべき持久戦(第1次大戦)の戦法を、それと知らず結果として実行したのではと考えたのだ。 . . . 本文を読む
偉大な文明国家をつくった古代ローマ人ほど、極端に好戦的かつ戦闘的だった民族も少ない。クラウゼヴィッツのいう「名誉と功名とを憧憬(どうけい)する念」はまさにローマ人の資質そのものである。ローマ共和国では白兵戦や戦場で武勲を立てなければ、政治家として大成できなかった。 . . . 本文を読む
戦後の総理大臣のうち、私がまったく評価しない首相が二人います。一人はなんといっても日本が侵略戦争をやったと公式に発言した細川護熙首相です。それまでの首相は誰も日本が侵略戦争をしたと公式には認めていません。この転換は大きな弊害を日本にもたらしました。それからもう一人は、天皇・皇后両陛下を中国につかわした宮沢喜一首相です。 . . . 本文を読む
88年3月26日の「梶山答弁」に戻る。雑談やオフレコの場ではない。無責任な噂話ではない。国会の予算委員会で政府が北朝鮮の国名をはっきりと挙げて、人権・主権侵害の国家犯罪が「充分濃厚」とし、警察庁が「そういう観点から捜査を行っている」と答える。これは尋常なことではない。だれでもトップニュースと思うだろう。しかし、この答弁がテレビニュースに流れることは、ついになかった。新聞は産経がわずか29行、日経が12行、それぞれ夕刊の中面などに見落としそうになる小さいベタ(1段)記事を載せただけだった。 . . . 本文を読む
ガバナンスでいえば、前述したように各企業内に中国共産党支部が存在していて、役員会よりも高い地位にあるわけです。結局、役員会よりも上位の組織があるわけだから、それは民間企業とはいえない。そのような関係は、西側では普通、政府に支配されている会社であり、要するに政府関係企業としかみなされない。そうした企業を上場させて、「民間企業だ」などと言っている段階で、ほとんどがまやかし、粉飾そのものですよ。 . . . 本文を読む
このような人選などの事前の準備がしっかりとされるため、本番では、厚生労働省の官僚が結論ありきで専門家会議を開催して、その結論に専門家のお墨付きをもらうようなかたちになることが多いので注意が必要です。 . . . 本文を読む
以前、東京の超有名な先端研究を行っている研究室を訪問したところ、その研究室で研究しているほとんどの学生や博士研究員が留学生だったことに心底驚いた。日本人の博士課程の学生や博士研究員は一握りなのである。これでは、いったい誰が我が国の次世代科学技術を担うのか。帰化した留学生でいいのか。 . . . 本文を読む
「恐怖の扇動」は、アメリカの過去70年間にわたる対外政策において、1つの重要な役割を果たしてきた。その証拠に、過去の3つの政権が、気乗りしないアメリカ国民を戦争に引きずり込もうとしてこの戦略を使ったことがはっきりしているからだ。すでに述べたように、フランクリン・ルーズヴェルトは1941年晩夏の「グリア号事件」で、国民の意見を反ドイツに傾けさせ、アメリカを第2次大戦に参戦させることを狙ってウソをついている。 . . . 本文を読む
慰安婦はみな合意契約をしていた。口約束の場合もあり契約書を交わした場合もあったが、合意契約がなければ慰安婦になれなかった。その契約が慰安婦と経営者の間で、どのように機能していたのか明らかにしたのが、ハーバード大学ロースクール教授マーク・ラムザイヤ―が『国際法経済学レヴュー』(international Review of Law and Economics)に掲載した「太平洋戦争における性契約」の中身だ。これは「慰安婦強制連行説」、「慰安婦性奴隷説」を根底から覆すものだ。 . . . 本文を読む
いわゆる「南京大虐殺」にせよ、「従軍慰安婦」にせよ、歴史認識をめぐる問題は、日本が敗戦国であるからこそ訴えられている問題なのです。ですから、日本がそれをひっくり返せば、勝った側の立場が崩れる、勝者の論理が崩壊する。その恐れがあるから、同盟国のアメリカも簡単には日本の主張に賛成しない。それどころか反対する恐れが強い。 . . . 本文を読む