電脳筆写『 心超臨界 』

他者の働きによるのではなく
自ら他者に尽くすことにより成功をつかめ
( H・ジャクソン・ブラウン Jr. )

総裁選スローガンに浮かぶ個性――阿比留瑠比さん

2018-08-30 | 04-歴史・文化・社会
「正直、公正」の石破茂元幹事長か「責任、実行」の安倍晋三首相か―。自民党総裁選で2人が掲げたスローガンを見比べていて、4年前の話を思い出した。あの時ああしていれば…と過去を振り返っても詮無きことである。そうではあるが筆者は、石破氏は平成26年9月の内閣改造に当たり、安倍首相から安全保障法制担当相就任を打診された際に、固辞せず受けるべきだったと今も考えている。 . . . 本文を読む

快感さえ覚える道元の文章――伊藤肇さん

2018-08-29 | 03-自己・信念・努力
日蓮の文章が甲(かん)のたった朗々たる男性の文章であるとすると、道元のそれは低音の重くて朗々たる、これまた男性の文章である。どすんどすんと腹の底に響きわたってくる。道元の文章は、すべてが「なり」「すべきなり」「すべからず」「しかあらず」という断定語、命令語、禁止語で終わっていて、声を出して読むと生理的快感を覚え、一言一句が心魂に徹する。 . . . 本文を読む

自衛隊明記の意義を説け――産経新聞

2018-08-28 | 04-歴史・文化・社会
自民党総裁選、安倍晋三首相と石破茂元幹事長の一騎打ちとなる公算が大きい。まず、憲法改正が主要な争点となっていることを歓迎したい。今後3年間の日本の舵取りを論ずる上で、憲法改正から目をそらすわけにはいかない。国の基本法の改正は、よりよい国造りに欠かせない。なぜ憲法を改めなければならないのか。どのような改正をどう実現していくつもりなのか。国民や党員に具体的に訴え、約束する論戦を展開してほしい。 . . . 本文を読む

「徳」の字がついた六人の天皇への鎮魂――井沢元彦さん

2018-08-28 | 04-歴史・文化・社会
「和」の重要性を説いた聖徳太子の本名は「厩戸皇子(うまやどのみこ)」という。聖徳太子という名は、生前に彼が用いていた名ではなく、後世の人物が太子の道徳を偲んで贈った諡(おくりな)である。大変に素晴らしい名だが、日本史を怨霊史観で見る場合、「徳」の字は特別な意味を持ってくる。 . . . 本文を読む

ある船長からの手紙――安倍晋三総理大臣

2018-08-27 | 04-歴史・文化・社会
日本から遥か1万2千キロのかなた、海上交通の要衝、アフリカ・ソマリア沖・アデン湾。近年、民間船舶が襲撃され、乗っ取られる事案が発生しています。ある船長からの手紙を紹介したいと思います。イラン・イラク戦争や湾岸戦争の時代、日本船舶には自衛隊の護衛がなく、船長は当時、乗組員として航行したときの状況をこう語っています。 . . . 本文を読む

平成30年(2018)7月 名言との出会い

2018-08-25 | 10-名言との出会い
H30.07.31 幸せは目的地に向かうところにあり、目的地そのものではない ( シドニー・J・ハリス ) Happiness is a direction, not a place. ( Sydney J. Harris ) H30.07.30 ほんとうの危険はコンピュータが人間のように考え始めることではなく 人間がコンピュータのように考え始めることである ( シドニー・J・ハリス ) Th . . . 本文を読む

残念な石破氏の現状――阿比留瑠比さん

2018-08-23 | 04-歴史・文化・社会
自民党総裁選をめぐり、異なものを見た。21日のテレビ朝日の番組で、ジャーナリストの青木理氏が産経新聞の20日付朝刊記事「首相『石破封じ』牽制(けんせい)球次々」について「ある種異様な記事だ」と述べると、出演していた石破茂元幹事長がこう同調したのである。「今の指摘の新聞がそうだが、メディアと権力は一定の距離を置いていたはずだ。代弁人ではなかった」。まるで産経が権力の代弁人だといわんばかりだが、いったい何の根拠があってどの部分がそうだというのか甚だ疑問だった。 . . . 本文を読む

新疆自治区は「青空地獄」――石平さん

2018-08-23 | 04-歴史・文化・社会
今月、スイスのジュネーブで開かれた国連人種差別撤廃委員会で「100万人以上のウイグル人が中国で拘束されているという情報がある」との指摘があり、世界の人々を驚愕させた。これに対し、中国の代表は、「根拠のない中傷だ」として、強く反発した。「100万人」という数字の確かさは別にしても、ウイグル人への弾圧は、紛れもない事実である。新疆自治区では、自治区に住むウイグル人全体が、さまざまな形で自由を剥奪・制限され、日常的に監視されている状況下にある。 . . . 本文を読む

国作りの前提条件――竹田恒泰さん

2018-08-23 | 04-歴史・文化・社会
須佐之男命にまつわる一連の物語には、間もなく大国主神(おおくにぬしのかみ)が国作りを始めることの前提条件を整える意味があるのではないでしょうか。大国主神の祖先が須佐之男命で、須佐之男命は天照大御神の弟でいらっしゃいますから、天照大御神と大国主神は始祖を同じくすることが分かります。天(あま)つ神(かみ)と国(くに)つ神(かみ)は親戚なのです。後に大国主神は天照大御神に国を譲ることになりますが、国を譲る神と譲られる神は赤の他人同士ではないことになります。 . . . 本文を読む

須佐之男命は卑怯者か――竹田恒泰さん

2018-08-23 | 04-歴史・文化・社会
須佐之男命と八俣大蛇の戦いは、須佐之男命の作戦勝ちとなりました。武士道や現在の感覚によれば、酒を飲ませて斬り付けるのは卑怯な戦法と評されるかもしれません。しかし『古事記』ではこのような作戦は、むしろ知恵として評価し、その後も悪知恵とも思える戦法がいくつも登場します。 . . . 本文を読む

八俣大蛇は斐伊川か――竹田恒泰さん

2018-08-23 | 04-歴史・文化・社会
八俣大蛇(やまたのおろち)(遠呂知(おろち))は「斐伊川(ひいがわ)」そのものではないかという説があります。そう考えると、八俣大蛇伝説が事実を反映させた物語であると想像できます。曲がりくねった斐伊川はいくつもの支流を持ち、時には氾濫して人々を飲み込むことがありました。翁(おきな)が、毎年一人ずつ娘がさらわれ「今こそその怪物がやってくる時期なのです」と述べたのは、斐伊川に毎年氾濫の時期があったことを思わせるものです。 . . . 本文を読む

“グレート・ウォー”の戦勝国・日本――井上和彦さん

2018-08-20 | 04-歴史・文化・社会
安倍首相は、その講演の中でこう述べている。《忘れてならないのは来年ちょうどその勃発から100周年を迎える「グレート・ウォー」において、日本海軍将兵は並外れた操艦技術を発揮、英国船護衛に成果をあげ、「地中海の守護神」と呼ばれた事実です。このとき犠牲となった日本海軍戦没者の御霊を祭る慰霊碑は、いまもマルタの、英軍墓地の一角にたたずんで、訪れる人を待っています。爾来、幾星霜、日本と英国は、その間に挿入された苦い思い出、苦しい記憶を時と共に超克、昇華して、本来の関係へ立ち返りました》 . . . 本文を読む

日本の平和は憲法9条のおかげ?――つるの剛士さん

2018-08-19 | 04-歴史・文化・社会
テレビやネットを見ていて感じるのは、この憲法改正、特に憲法9条改正に関して話題に上ると、頑なに「反対! 反対!」を唱える人の声が大きいことです。もちろん、その気持ち自体はすごくよくわかります。9条は日本の憲法が「平和憲法」と評価される「戦争放棄」について明示されている条文ですから、変えなくていい状況なのであれば変えないほうがいい。僕も確かにそう思います。 . . . 本文を読む

八俣大蛇――竹田恒泰さん

2018-08-15 | 04-歴史・文化・社会
高天原(たかまのはら)を追放された須佐之男命(すさのおのみこと)は、自らの罪を贖(あがな)うため、神々に供えるための食物を大気都比売神(おおげつひめのかみ)(「神生み」で生まれた大宜都比売神(おおげつひめのかみ)と同じ)にお求めになりました。大気都比売神は、鼻、口、尻から、いろいろな美味しそうな食べ物を取り出して、料理して差し出しました。すると須佐之男命は、その様子をご覧になって、大気都比売神が食べ物をわざと穢(けが)して差し出したのだと勘違いなさいます。須佐之男命は大気都比売神を殺しました。 . . . 本文を読む

ウィシフル・シンキング――浅田次郎さん

2018-08-14 | 04-歴史・文化・社会
「クレメンス・メッケル少佐。かのモルトケ元帥の愛弟子(まなでし)で、明治時代に招聘されたドイツの参謀だね。陸軍大学校の教官を務めた彼は、日本の軍人をこう評価した。――彼らは総じて優秀であるが、一点だけ軍人として致命的な性格を共有する。規模の大小にかかわらず、まず理想の戦果を特定し、ひたすらそれに向かって作戦を立案する癖(へき)である。すなわち、敗北、撤退、混乱といって、戦場に充満せる負の要素をいっさい想定せず、希望的観測によってのみ戦争を遂行せんとするのである」 . . . 本文を読む