電脳筆写『 心超臨界 』

何もかもが逆境に思えるとき思い出すがいい
飛行機は順風ではなく逆風に向かって離陸することを
ヘンリー・フォード

日本人の不可思議な文化意識(2/2)――西尾幹二教授

2017-07-30 | 04-歴史・文化・社会
日本人はどういうわけか世界に対し尊大に構えることを恥と感じている節があります。学問の世界でも日本は遅れていると言われるとむしろ安心する人がいる。日本人の業績の偉大さを進んで主張しようとせず、世界から認められるとやっと国内でも評価し、夜郎自大は卑しむべきことで、従って歴史を考えるときでも自分たちが源流でないと思い込む、思い込みたい、そう信じないわけにはいかない不可思議な文化意識というものがあるようです。 . . . 本文を読む

すべては目の前にある――松原泰道禅師

2017-07-29 | 03-自己・信念・努力
この「普」は、普通の普ではなく、普遍の普、あまねく、という意味です。大燈国師に「普天普地(ふてんふち)」という言葉がありますが、これは天いっぱい地いっぱい、という意味であり、また観音経の「普現色身(ふげんしきしん)(あまねく目に見える身を現す)」という言葉は、観音は「色身」、つまり形ある体をもって、あまねくどこにでも現れる、ということです。 . . . 本文を読む

「張作霖爆殺事件」の謎を解く――加藤康男さん

2017-07-27 | 04-歴史・文化・社会
川本グループが仕掛けた爆薬は、どこに置かれたのか。この事件の謎を解く鍵のひとつである。すでに述べたように、関東軍川越守二大尉の手記などから推して橋脚に近い線路脇、と解釈するのが定説のようになった。戦史研究家秦郁彦氏の指摘もほぼ同様で、橋脚からほど近い奉天行き線路脇を氏自身が示している。 . . . 本文を読む

天照大御神の誕生――竹田恒泰さん

2017-07-26 | 04-歴史・文化・社会
黄泉国からお帰りになった伊耶那岐神は「自分はいやな、見る目も厭(いと)わしい穢(けが)れた国に行ってしまった。禊(みそぎ)をして身を清めなくては」と仰せになり、竺紫(つくし)の日向(ひむか)(所在未詳、宮崎県に日向(ひゅうが)の地名が残る)の橘小門(たちばなのおど)(河口の意味か)の阿波岐原(あわぎはら)(所在未詳)に御出(おで)ましになり、禊祓(みそぎはらい)をなさいました。 . . . 本文を読む

隠蔽された「占領」――佐藤建志さん・藤井聡さん

2017-07-25 | 04-歴史・文化・社会
日本人は、毎年夏になると、戦争体験を語り継ごうと言いだします。語り継いで風化させないようにしようと。ところが占領について、そんな話はいっこうに出てこない。負けるまでのことにはこだわっても、負けたあとのことは隠蔽されているのです。 . . . 本文を読む

現代の「炎上」の基本メカニズム――藤井聡さん

2017-07-25 | 04-歴史・文化・社会
ここ数年、「炎上」という言葉をあちこちで耳にするようになった。例えばファーストフードの店員が、店のパンを床に積んでその上に寝そべる写真をネット上にアップしたり、ピザ屋店員がピザ生地を顔に貼り付けた写真をアップしたところ、批判が殺到し、「炎上した」といった事例が典型例だ。 . . . 本文を読む

メディアの自殺行為――阿比留瑠比さん

2017-07-24 | 04-歴史・文化・社会
平成29年は後世、マスメディアが自分たちの存在価値・理由を自ら否定し、自殺した年として記録に残るのではないか。何しろ、現在までに半年近くにわたって、森友、加計両学園問題ばかりを延々と追いかけ、ひたすら倒閣運動にいそしむというあからさまな醜態をさらしてきたのである。 . . . 本文を読む

戦争も大きな役割を果たしている――エドワード・ルトワック

2017-07-18 | 04-歴史・文化・社会
「戦争は巨悪であるが、大きな役割も果たしている」という事実は、やや見過ごされがちだが、それでもわれわれが認めたくない真実である。戦争は、政治的な紛争を解決し、平和をもたらすことがあるからだ。このような事態は、すべての参戦者が戦いに疲れたり、そのうちの誰かが決定的に勝利した時に発生する。 . . . 本文を読む

「悟り」と「理解」とは違う――松原泰道禅師

2017-07-17 | 03-自己・信念・努力
丙丁童子の「丙丁」は、中国の易学の干支(えと)で丙丁(ひのえひのと)と読み〈火の兄・火の弟〉と解されますが、丙丁と熟語になると“火”の意味になります。秘密の手紙の末尾に「丙丁に付せ」(焼き捨てられよ)などと使います。丙丁童子とは火を司る神様のことです。その火の神様が「来求火」、すなわち火を求める。これはどういうことでしょうか。 . . . 本文を読む

黄泉国とは――竹田恒泰さん

2017-07-14 | 04-歴史・文化・社会
黄泉国とは何かについては、実は多くの説があって決着に至っていません。黄泉国がどのような国なのか『古事記』は全く語っていないのです。本文から読み取ることができることはわずかです。しかも、黄泉国は現実とは異なった世界のように描かれているにもかかわらず「黄泉比良坂(よもつひらさか)は、出雲国(いずものくに)の伊賦夜坂(いふやさか)という」とも書かれていて、現実の地名をもってその場所が語られるのです。鳥取県東出雲町(ひがしいずもちょう)には現在も揖屋(いうや)神社があり、黄泉比良坂の伝説地となっています。 . . . 本文を読む

ダッカ事件の教訓――安倍晋三首相

2017-07-13 | 04-歴史・文化・社会
憲法について、そして戦後レジームについて私がいつも思い起こすのは、1977年、私が大学を卒業した年の出来事です。その年の9月、バングラデシュにおいて日航機がハイジャックされました。時の政府は、ハイジャック犯の要求に従い、超法規的措置により服役囚の釈放に応じました。テロリストに屈し、テロリストを野に放ったと日本政府は世界中から強い非難を浴びました。今から時の政府を非難することはたやすい。しかし、もし私が総理だったとして他の手段をとれたか。 . . . 本文を読む

恩を知って恩に報ゆ――横田南嶺管長

2017-07-12 | 03-自己・信念・努力
『臨済録』には、臨済の修行時代の話も載せられている。臨済もはじめは、主に仏教の学問を学んでいたが、それに飽き足らずに黄檗希運(おうばくきうん)に参禅された。しかしながら、黄檗のもとに3年修行していたが、その間「行業純一(ぎょうごうじゅんいつ)」といって、ひたすら純粋に坐禅をするばかりで、悟りは得られなかった。それを見かねた先輩の睦州(ぼくしゅう)が、臨済を黄檗のもとに禅問答に行くように勧める。 . . . 本文を読む

「もしそうでなかったら?」“if”の問いかけが新たな視点を生む――渡部昇一教授

2017-07-11 | 04-歴史・文化・社会
数年前、ある高等学校で講演したときのことである。それまで私は意識的に高等学校と成人式での講演を避けていたため、高等学校で講演するのは、じつに久しぶりのことだった。というのも、高校生くらいの年ごろというのは、概して、講演会のような場が好きではないからである。ずっと以前に高等学校で講演したとき、体育教師らしい人が竹刀(しない)を持って生徒に無言の圧力をかけているのを見てすっかり嫌になってしまった。昨今お騒がせの成人式でひどい目にあったこともある。そういうわけで、高等学校と成人式での講演依頼はすべて断るようにしていたのだ。 . . . 本文を読む

ヴェノナ文書とは。そして何がわかったか――福井義高さん

2017-07-10 | 04-歴史・文化・社会
1995年7月11日、長きにわたってその存在が噂されてきたにもかかわらず、極秘とされてきた「ヴェノナ(VENONA)文書」の公開セレモニーが、CIA本部でCIA、FBI及びNSA(国家安全保障局)の各長官とダニエル・パトリック・ハイニハン上院議員列席の下、執り行われた。ヴェノナ文書公開は、前述のクレアとヘインズの言葉を借りれば、「20世紀米国史に対する再検討を迫る」ものであった。 . . . 本文を読む

いまも生き続けるフリードリッヒ大王の教え――クライン 孝子さん

2017-07-09 | 04-歴史・文化・社会
こうしたドイツ特有のストイックな官僚制度ですが、18世紀に入って、北ドイツにプロイセン王国が生まれ、名君フリードリッヒ大王が登場したころから受け継がれてきた伝統だと言われています。フリードリッヒ大王は、北の小国プロイセンを、当時の大国ハプスブルク家との戦争で勝利に導いた英雄です。 . . . 本文を読む