この世は、考える者にはコメディであり
感じる者には悲劇である
(ホーレス・ウォルポール)
The world is a comedy to those who think,
a tragedy to those who feel.
( Horace Walpole, British author (1717-1797) ) . . . 本文を読む
需要があったわけではない。だから第一弾の発明は人を驚かせるものをと考えた。だがテレビやコンピューターは手に余る。電気以外の選択肢がないと一般的に思われているものということで選んだのが冷蔵庫だ。 . . . 本文を読む
情報科学の視点で文明の変化を考えると、今起こっているデジタル化は文字や機械化に匹敵する規模の第三の変化と言えよう。気の遠くなるような時間を要したであろう文字の普及と確立。歴史上のエポックが数多くあるため、長いように感じるが、高々数百年の歴史しかない機械化。それらに比べても、さらに短い数十年という時間――。 . . . 本文を読む
1929年の大恐慌の悪夢のような光景が続く1933年。米大統領に就任したフランクリン・ルーズベルトは最初の演説で、経済の悪化に対し過剰ともいえるおびえを抱く国民にこう呼びかけ、ニューディール政策で恐慌に立ち向かった。 . . . 本文を読む
個人がインターネット上で手軽に情報発信できるブログ(日記風の簡易型ホームページ)の国内開設が急増し、千3百万件を突破した。日本人の十人に一人が「私のブログ」を持つ計算だ。有力な情報発信手段になったとみて、ブログへの広告配信など販売促進に活用する動きも企業の間に広がってきた。 . . . 本文を読む
20世紀の工業生産の大原則は「同じものを作るほど安くなる」ということだ。基本的な機構は果てしなく一般化し、プログラムという情報を後から加えることで特殊化する。それにより、目的の情報処理を果てしなく低コストで実現できる可能性が出てきたのだ。そして、そのプログラムも数字の列、同じ機構により蓄積し複製し伝達することができる。 . . . 本文を読む
日本は世界有数の老舗社会で、社歴2百年を超える会社や商店は約3千社ある。それに対し、中国は9社、インドは3社、韓国はゼロで、ヨーロッパ最多のドイツでさえ、8百社を数えるにすぎないという。さらに、大阪には飛鳥時代から続く世界最古にして最長寿の会社もあるという。 . . . 本文を読む
現代の社会の営みを想定していた枠――まとまった量の情報のやり取りには物理的実体が必要だとか、多くの人に情報を広めるには大きな資本が必要だとか、情報のコピーを行なうと必ず劣化するとか、情報の書き換えには必ず痕跡が残るとか――そういう枠をなくしたのがデジタルICTだ。 . . . 本文を読む
感染すると致死率が50-90%と高く、ワクチンも治療薬もないエボラ出血熱の原因であるエボラウイルスを遺伝子操作で無毒化し、実験用の特殊な人口細胞の中でしか増えないようにすることに、東京大医科学研究所の河岡義裕教授、海老原秀喜・助教授らが世界で初めて成功し、米科学アカデミー紀要に22日、発表する。 . . . 本文を読む
産業技術総合研究所は、健康被害が問題になっているアスベスト(石綿)をその場で無害化する技術を開発した。建物に付いたままのアスベストを、小型の加熱装置で短時間に溶かして固める。実用化すれば、建物から回収して処理場まで運ぶ途中でアスベストが飛散する危険などを避けられるという。 . . . 本文を読む
ドイツのハイデルベルク大学図書館は14日、レオナルド・ダビンチ(1452-1519年)の世界的名画「モナリザ」のモデルが、フィレンツェの商人の妻であることを裏付ける証拠が見つかったと明らかにした。 . . . 本文を読む
化学的に合成したDNA(デオキシリボ核酸)の断片を遺伝子工学の技術でつなぎ合わせ、「マイコプラズマ」という細胞の一種の全遺伝子を作製した。「生命の設計図」である全遺伝子の合成が可能になったことで、人工生命の実現に向けた基本技術が出そろった。 . . . 本文を読む
一度数字になってしまえば、数字列を記録できるメディアになら何でも記録できる。数字列を送れる通信路なら何を使っても情報を送れる。コピーしても情報は劣化しない。この力が、近年のICT(情報通信技術)の進歩の持つ、抗えない変化を生む力の本質だ。そして、この力は、現代の社会の営みのさまざまな形式・手順・規則・法律などを必然化していた物理的制約、枠を無化する。 . . . 本文を読む
旧約聖書に目を移すと、私にはカインとアベルのエピソードが興味深い。兄のカインは土を耕し、弟のアベルは羊を飼った。カインは大地の恵を神に捧げ、アベルは羊の子を神に捧げた。神がよしとしたのはアベルの捧げたものだけ。カインは嫉妬し、アベルを殺す。神の罰がカインにくだるが、私としては、――わからんなあ―― . . . 本文を読む
問われているのは、工業化に代表される人為の体系としての文明史と、地球環境保全という新たな文明史命題との対立のなかで、その調和に向けた人類の英知である。ポイントの一つは核エネルギーの平和利用を含めた低炭素社会に向けての技術的革新であり、それを背後で支える科学的取り組みであろう。 . . . 本文を読む