68年前の夏、やはり杉原夫妻のもとに多くのユダヤ人が集まった。第2次世界大戦中のリトアニア。ナチス・ドイツの迫害から逃れるため、彼らは必死に出国査証(ビザ)を求めていた。どの国の大使館も門前払いする中、最後の望みが日本領事館。杉原千畝領事代理は本国の命令に背いてビザ発給を決断した。 . . . 本文を読む
日本人は好奇心が極めて旺盛で、外国の技術や知識を吸収する能力が高いが、大事なのは、単に外国の技術を物まねするだけにとどまらず、日本流に焼きなおし、元のものよりも数段素晴らしいものに仕立て上げる力があったということである。自動車生産技術の導入が格好の例として挙げられる。 . . . 本文を読む
今から50年ほど前、2人の若い科学者、ワトソンとクリックは、DNAの構造が二重ラセンをとっていることを明らかにした。この発見は、20世紀最大のエポックとして歴代のノーベル賞の中でもひときわ輝いている。 しかし、頂上に達した、一握りのノーベル賞受賞学者の登攀(とうはん)経路は、すでにたくさんの人々によって拓(ひら)かれていたものであった。 . . . 本文を読む
もう一度いおう。古典派経済学の始祖アダム・スミスの学問は、道徳哲学の一分野として出発した。史上最高の社会科学者と当方が確信して疑わないマックス・ヴェーバーにとって、経済学は「財貨」よりもまず「人間」に関する学問であった。経済学は曲芸的な「数学の学」から、できるだけ多くの人々の根本的な幸せを追求する「人間の学」に立ち戻らなければならない。 . . . 本文を読む
『手仕事の日本』は戦時中に書かれ、敗戦後間もなく刊行された。柳宗悦は「序」に書いている、日本は「手仕事の日本」をさらに活かさねばならない、この1冊は戦争直前の日本を語ったものではあるが、戦後においてこそ必要な案内書となる、と。戦争は手仕事の現場に壊滅的な打撃をもたらした。あるいは、柳はそれを予感しつつ、いとおしむように旅をしたのかもしれない。 . . . 本文を読む
ではなぜ、ものづくり経営学が21世紀の日本から発信可能なのだろうか。その一因はほかならぬ経済のグローバル化にある。グローバル化は国境を越えて物財・情報・資金などが活発に動く世界的な現象を指すが、それが進む時、むしろ「国境を越えにくいもの」が一国一産業の比較優位を左右するというのが、D・リカード以来の貿易論の洞察であった。 . . . 本文を読む
東京都は20日、多摩地域の森林整備について、東芝と包括協定を結ぶと発表した。東芝が整備費用の負担や社員によるボランティア活動で森づくりに協力し、温暖化ガス削減や水源保護につなげる。協定期間は10年間。東芝のグループ企業も参加する。都内の森林整備について、都と民間企業が包括協定を結ぶのは初めて。 . . . 本文を読む
「アホ」とは「焦らず、おごらず、腐らず、陽気に笑い人を笑わせ、不器用だがすべてに前向きに取り組み、回り道をするが最後には大きな答えにたどり着く人」を指し、れっきとしたほめ言葉である。 . . . 本文を読む
琉球王朝時代の1787年、人力の羽ばたき飛行機で崖から飛び降りて見事成功した、飛び安里という花火師がいた。ライト兄弟が空を飛ぶ百年以上も前のことだ。那覇市久米の士族、高嶺徳明は中国に渡り、全身麻酔の秘法を伝授されて帰国した。1689年、彼は後の琉球国王、尚益の口唇裂(こうしんれつ)を治療するため、全身麻酔をかけて手術をし、見事に成功したのである。華岡青洲の偉業よりも、これまた百年以上も前の快挙である。 . . . 本文を読む
岡本太郎はせっかちな旅師であった。どこでも駆け抜けるように旅をしている。歩行の速度がとびっきりに、はやい。軽やかではない。前のめりだ。大きな眼を剥(む)いて、狩人のように、いつも獲物を狙っている。すぐれた紀行をいくつも残しているが、およそ熟成した味わいからは遠い。それは無骨で、まっすぐに過ぎる知性の所産である。 . . . 本文を読む
「レジ袋をサービスで配り続けることが商いの道として正しいのですか。正しいと言い切れば私は即座にこの条例案を撤回します。しかし正しくないとすれば変える必要があると思う。そのことをぜひ考えていただきたい」と。つまり何かが損か得かではなく、生き方として正しいか、幸せかが松下さんの考えであり、私もそれを伝えたかったんです。 . . . 本文を読む
三笑亭可楽は、いらないところを省いて、必要な部分をだけをアレンジして、はなすところが気に入った。私は省略の美学と呼んでいる。「芝浜」の夜明けのくだり、可楽は「空が白んできやがった」と一言で済ませる。他の噺家は波の様子などを細かに描写するが可楽はその一言だけで、聞き手の中に、情景がぱっと広がってくる。
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かねてより「東京を火の海にすることもできる」と公言してはばからない北朝鮮が弾道ミサイルと核弾頭を保有したのならば、これは明らかに日本の脅威だ。北朝鮮の核攻撃に対して、国民を守る対応策を講じるのは、政治家として喫緊(きっきん)の対応を迫られる問題だ。 . . . 本文を読む
自分が得意な才能を中心に使う生活と、不得意なこともしなければならない生活、どちらのほうが楽しいだろうか。もちろん、得意技を使う生活に決まっている。しかし、問題は、何が得意技なのか、自分で判断できないことだ。 . . . 本文を読む
米司法省によると、シャープは2001年から06年に、液晶パネル価格の下落を防ぐため、他のメーカーと共謀し価格や供給量などを調整するカルテル行為を繰り返した。米デルのパソコンやモトローラの携帯電話、アップルの携帯音楽プレーヤー向けの液晶パネルがカルテルの対象。 . . . 本文を読む








