電脳筆写『 心超臨界 』

あなたが犯す人生最大の過ちは
過ちを犯すことを常に恐れることである
( エルバート・ハッバード )

ワシントン会議に隠された罠――渡部昇一教授

2018-02-28 | 04-歴史・文化・社会
しかし、日英同盟のような、両者が充分な利益を得てきた同盟条約を、他の国が解消せよと迫ることは外交的でない。イギリスも解消を言い出しにくい。そこで、英米の知恵者が考え出したことは、日英二カ国の条約を多国間条約にすりかえることであった。そして、これに関する英米の話し合いが、裏でついてから(これは充分根拠ある推測である)、ウイルソンの後を継いだアメリカの第29代大統領ハ―デングは、軍縮と太平洋および極東問題を審議する目的で、ワシントン会議を提唱した。 . . . 本文を読む

新しい価値を生み出す「和」の心――松原泰道禅師

2018-02-25 | 03-自己・信念・努力
利休によれば、「和敬清寂」の「和敬」は、主人と客のお互いの心掛け、「和して敬う」という心得をあらわし、「清寂」には、庭や茶室のたたずまいや茶道具などが、華美にならないようにという意味が込められています。さらに利休は、「和敬清寂」を説明して、「和して流れず、敬して諂(へつら)わず、清くして潔く、寂にして喧(かまびす)しからざれ」とも言っています。 . . . 本文を読む

“けつじょう”と懐かしさ――伊藤肇さん

2018-02-20 | 03-自己・信念・努力
宗教家にとっては仏法が一番大切である。だから仏法において『決定(けつじょう)』していなくてはならぬ。仏法のほうでは『こうしなさい』といえば、いかなる理由があろうと、そちらのほうへゆく。つまり『決定』しているからである。仏法では、それを『けってい』といわずに『てつじょう』とよぶ。『けつじょう』といったほうがぴたりと納まる。事実、つき合っていて、これは! と思うような人物は、みな、一点、『決定』しているところがある。人間に大切なのは、この『決定』と『懐かしさ』である。 . . . 本文を読む

尽きることのない煩悩を一つ一つ整理する――松原泰道禅師

2018-02-17 | 03-自己・信念・努力
臨済宗の中興の祖である五祖法演(ほうえん)禅師には、神秀(じんしゅう)と慧能(えのう)という二人の優秀な弟子がいました。あるとき、法演は、自分の法を継がせるべく、広く弟子たちに偈(げ)を求めました。すると、神秀は次のような見事な偈をつくりました。  身是菩提樹(身(み)は是(こ)れ菩提樹)/心如明鏡台(心は明鏡の台の如し)/時時勤払拭(時時に勤めて払拭せよ)/莫使惹塵埃(塵埃(じんあい)をして惹かしむること莫(なか)れ) . . . 本文を読む

米国政府高官のスパイ活動――福井義高さん

2018-02-16 | 04-歴史・文化・社会
ヴェノナ文書は、長い間、ローゼンバーグ夫妻と並んで「赤狩り」の犠牲となった悲劇の主人公とされてきたヒスが、ソ連のエージェントであったことを示した。ヒスは東部エスタブリッシュメントの一員のエージェントであり、早くから国務省のスターといわれ、第二次世界大戦が終わる頃には国務長官上席補佐官であり、ヤルタ会議に同行し、国連創設にも関わった。 . . . 本文を読む

「いのちのバトン」を胸に生きていく――鈴木中人さん

2018-02-11 | 03-自己・信念・努力
子どものいのちを救いたい! 伊藤敦子さん(三重県四日市市)は、大きな希望を抱いて大学病院の小児科で看護師として歩み出しました。しかし、大学病院の小児病棟の現実は、新人看護師にはただ過酷でした。まず、自分の未熟さを毎日思い知らされました。分からないことばかりで、付き添いのお母さんに教えられたことも。分かっていても、やりきる技術もない。付き添いの家族はギリギリの精神状態で、家族へのケアも求められました。 . . . 本文を読む

才気煥発が過ぎて自滅した馬謖(ばしょく)――伊藤肇さん

2018-02-10 | 03-自己・信念・努力
「聡明才弁」とは、いわゆる秀才タイプで頭もきれて弁舌もさわやか、口八丁手八丁のやり手だが、そういう人物は、えてして軽薄才子の謗(そしり)をまぬがれ得ない。だから呂新吾も「其ノ他、浮薄ニシテ、好ミテ任ジ、能ヲ翹(ツマダ)テテ自ラ喜ブハ、皆、行、逮(オヨ)バザル者ナリ。即(モ)シ、諸(コレ)ヲ行事ニ見(アラ)ハセバ、施為(セヰ)、術ナク、反(カエ)ツテ以(モツ)テ事ヲ僨(ヤブ)ル。此等(コレラ)ハ只(タ)ダ談論ノ科ニ居ルベキノミ」と戒めている。特に最後の「只ダ談論ノ科ニ居ルベキノミ」とは痛烈である。 . . . 本文を読む

カレンダーに左右されない生き方――松原泰道禅師

2018-02-08 | 03-自己・信念・努力
太上隠者が、ある人から、あなたはこの山中に棲(す)んで何年になりますかと尋ねられました。すると隠者(世捨て人のこと)は、私はわずらわしい世間を離れ、この山の中に分け入ったところ、たまたまこの松の木が気に入り、その下に小さな庵を結んだ。何の心配事もないので、石のほとりで枕を高くして眠れる。山の中の気ままな生活だから、もちろん暦なんかない。寒い冬が去って春が来たことはわかっても、それが何年かなど知らないし、知る必要もない、という意味の詩です。先の「壺中日月長」とも共通したものがあります。 . . . 本文を読む

野分の風が過ぎゆくように――伊藤肇さん

2018-02-05 | 03-自己・信念・努力
「いるか、おきよ」と呼んでいると、おきよが何事かと、ころぶように出てきた。桐野は馬上から「俺は故(ゆえ)あって、このたび、官を辞めて帰国する。あるいは、今生では再び会えぬかもしれぬが、身のふり方は勝手にせよ。これは形見と財布じゃ。」というなり、短刀一振(ひとふり)とずしりとつまった財布を投げると、馬首をめぐらして帰ってしまった。女は桐野の意外な言葉に反問する間もなく、そして泣く間もなく、追おうとした時には、桐野の騎影はもう視界になかった。 . . . 本文を読む

もはやSF小説の世界ではない――宮崎正弘さん

2018-02-02 | 04-歴史・文化・社会
フランスの戦略思想家レイモン・アロンに有名が箴言がある。「正義が統治する社会を定義するより、状況を不適切と非難することは易しい」。トランプの側近ピーター・ナヴァロが言う。「平和にとっては不都合なことに中国ほどアグレッシブにサイバー戦争能力の増強を図ってきた国はない。また、平和で貿易の盛んな時代にあって、中国ほど積極的にサイバー戦争能力の増強を図ってきた国はない。また、平和で貿易の盛んな時代にあって、中国ほど積極的にサイバー戦争能力(の少なくとも一部)を展開してきた国もない」。 . . . 本文を読む

平成30年(2018)2月 名言との出会い

2018-02-01 | 10-名言との出会い
H30.02.28 万物すべてただ無常なり ( ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ ) All things are only transitory. ( Johann Wolfgang von Goethe ) H30.02.27 私の評判は失敗するたびに高まっていく ( ジョージ・バーナード・ショー ) My reputation grows with every failure. ( . . . 本文を読む