電脳筆写『 心超臨界 』

何もかもが逆境に思えるとき思い出すがいい
飛行機は順風ではなく逆風に向かって離陸することを
ヘンリー・フォード

氏族に関する注釈――竹田恒泰さん

2017-09-29 | 04-歴史・文化・社会
ここでも始祖・祖先伝承が語られています。「国造(くにのみやつこ)」は一郡程度の領域を支配した地方豪族で、後に「直(あたい)」の姓(かばね)を与えられました。「県(あがた)」は直轄領(ちょっかつりょう)やその他要地に設けられた小地域で、県主(あがたぬし)が支配していました。…… . . . 本文を読む

神様にも他人の心は分からない?――竹田恒泰さん

2017-09-29 | 04-歴史・文化・社会
須佐之男命が高天原によっていらっしゃる時、天照大御神は弟には邪心があるとお考えになりましたが、元々、須佐之男命には高天原を奪う意図はありませんでした。このことから、天(あま)つ神(かみ)も他の神の心の内をお読みになることは、必ずしもおできにならないことが分かります。 . . . 本文を読む

歴史に筋金を通した現代史の名著――谷沢永一教授

2017-09-24 | 04-歴史・文化・社会
渡部昇一の現代史観は、みずからの二本の脚だけで立っている。浮世のいかなる勢力にも依存していない。自説を権威に仕立てあげようなどと、卑しい眼配りなどしていない。歴史記述に筋金を通すには、孤独の美徳に徹する必要がある。何かに寄りかかり凭(もた)れてはならない。孤立を恐れぬ度胸が要る。昭和20年代以降、おびただしく書かれた日本現代史のうち、完全にニュートラルな論述がかつて一冊でもあったろうか。迂愚(うぐ)な私には思いだせないのである。 . . . 本文を読む

人が死ぬのも生まれるのも無常――松原泰道禅師

2017-09-20 | 03-自己・信念・努力
「風定花猶落、鳥啼山更幽」(風定まって花猶落ち、鳥啼(な)いて山さらに幽(ゆう)なり)と対句になっています。風が吹きやんでも、なお花は散り、鳥が啼いても、山はなおいっそう深い静寂に包まれる、という意味です。ふつうなら、風が吹いて花が散る、鳥が啼いて山の静けさが破られる、というところですが、禅はその常識、固定観念を打破します。 . . . 本文を読む

ジョルジュ・スーラの点描――渡辺惣樹さん

2017-09-19 | 04-歴史・文化・社会
歴史とは何か。多くの資料を探索し文章に落とす作業を続けながら、この疑問が脳裏から離れたことはありませんでした。確かに諸事件の関連を考察し、未来を見つめる鑑(かがみ)となるものが歴史です。しかし、その事件を記録した資料は事実を語っているのだろうか。同様に文字に残されなかった出来事も歴史のはずです。それをどう扱ったらよいのかも厄介な問題です。それをどう扱ったらよいのかも厄介な問題です。 . . . 本文を読む

魏志倭人伝は歴史の廃墟である――西尾幹二教授

2017-09-18 | 04-歴史・文化・社会
ここでもう一度、古典文献学者の加来彰俊氏の「史料論」に立ち帰ってみよう。そして、陳寿の書いた2千字がいかにナンセンスな文章であるか、いかに歴史と無関係であるかを、肚の底から読者にわかっていただきたい。 . . . 本文を読む

誓約の目的とその結果――竹田恒泰さん

2017-09-15 | 04-歴史・文化・社会
須佐之男命が自らの潔白を示すために提案なさったのが誓約(うけい)です。ですから、誓約の本来の目的は須佐之男命に邪心がないことを証明することだったはずです。ところが、邪心の有無を明確にするためには、本来誓約の前には必ず勝ち負けの基準を決めておく必要がありますが、『古事記』の物語の上ではその取り決めが無いため、勝ち負けが曖昧になっています。 . . . 本文を読む

武士は名誉を汚されたらこうやって壮烈な切腹をする――宮崎正弘さん

2017-09-14 | 04-歴史・文化・社会
【宮崎】 三島事件直後に江藤淳と小林秀雄が対談したときに、江藤さんは「三島事件は三島さんに早い老年がきた、というようなものじゃないですか」と言った。そうしたら小林秀雄は怒ったんだよね。じゃあ、君は堺事件をどう思うのか、と。 . . . 本文を読む

戦勝国の「戦争犯罪」――渡部昇一教授

2017-09-10 | 04-歴史・文化・社会
第二に、戦後の捕虜問題のほかに、戦時中の捕虜問題がある。捕虜として投降した者をも、捕虜として認めず、殺してしまう方法である。これは捕虜問題を起こさない一つの方法と言えよう。捕虜になるつもりで降伏した兵士を皆殺しにすれば、戦場における戦果であり、捕虜ではないのだ。 . . . 本文を読む

軍事力の時代は終わった――「ハイブリッド戦争」で相手国を転覆させる――中西輝政さん

2017-09-09 | 04-歴史・文化・社会
戦争の形態が、このように実戦で勝敗がついた時代から、抑止戦略がものを言った――それでソ連は崩壊した――時代に変わり、さらにそれがもはや絵に描いた古びた餅に過ぎないとなった現在、世界史を変える戦争とはどのような戦争でしょうか。それは軍事力よりも、世論操作などの情報戦を多用する「転覆戦争(ハイブリッド戦争)」です。そもそも戦争は何のためにやるのか。相手国を自国の好みに合った国に変えてしまうことが目的でしょう。つまり相手国の政治体制を変えてしまえばいいという話なのです。 . . . 本文を読む

多民族国家アメリカは世界全体をボーダレス化できないと消滅する――中西輝政さん

2017-09-06 | 04-歴史・文化・社会
つまり、長期的に考えると、「文化の一体性」は、その国が堅固な国家という形を保つための大きな凝集力になるということです。もともとアメリカにはそれがなく。かろうじて残っていた「アメリカン・マインド(精神)」も「文化多元主義」の名の下に、近年さらに思い切って自ら放棄しました。そういう国が、今後も長く堅固な生命力を維持できるはずがありません。 . . . 本文を読む

平成29年(2017)7月 名言との出会い

2017-09-04 | 10-名言との出会い
H29.07.31 私の魂の奥底には反逆者が居座る ( クリント・イーストウッド ) There's a rebel lying deep in my soul. ( Clint Eastwood ) H29.07.30 人は異なる温度で沸騰する ( クリント・イーストウッド ) We boil at different degrees. ( Clint Eastwood ) H29.07 . . . 本文を読む

心の塵を永遠に払い続ける――松原泰道禅師

2017-09-03 | 03-自己・信念・努力
「心塵脱落」は、道元の師、中国・天童山の如浄禅師が、道元の大悟を認めた印可(いんか)の言葉で、心につきまとう塵やごみ(煩悩のこと)を取り払い、雑念や妄想から解放された安らかな心の状態をいいます。心塵脱落は、仏教思想の根本的なテーマです。道元は、如浄が示す心塵を「身心」とさらに体験的に深く受けとめて、「身心脱落(しんじんだつらく)、脱落身心」と徹底しました。脱落とは解脱(げだつ)のことで、すべての煩悩や執着から解放された自由自在な境地です。 . . . 本文を読む

誓約――竹田恒泰さん

2017-09-02 | 04-歴史・文化・社会
追放された須佐之男命(すさのおのみこと)は、黄泉国(よみのくに)にいらっしゃる母の伊耶那美神(いざなみのかみ)のところにおいでになる前に、高天原(たかまのはら)に上り、天照大御神(あまてらすおおみかみ)に報告することになさいました。 . . . 本文を読む