電脳筆写『 心超臨界 』

あなたが犯す人生最大の過ちは
過ちを犯すことを常に恐れることである
( エルバート・ハッバード )

日本ではどのような留学生の育成を想定しているのであろうか――川島真さん

2009-10-31 | 04-歴史・文化・社会
中国から欧米への留学者が増加している。将来、彼らは中国の民主化、社会変革のリーダーとなり、中国の国際標準受容に努めるだろうか。この問いへの答えはイエスともノーともいえる。外国留学経験者たちは西洋世界の代弁者でもあるが、同時に中国ナショナリズムの旗手でもあるからである。 . . . 本文を読む

かつての植民地の人々や外国人の財産や権利義務の問題がそこに生まれた――川島真さん

2009-10-30 | 04-歴史・文化・社会
戦後、複雑な法制度や空間を早急に一枚紙に折り畳んだため、様々な無理があったようである。中国側では外国人の諸権利や財産を革命の名の下に接収、撤廃した。日本では戦前の預金の保証や軍人恩給などといった、戦後補償についても日本「国民」に限定され、かつての植民地の人々は「外国人」だとして除外された。 . . . 本文を読む

自分の世界を広げるという観点から、私は読書に「自主性」はいらないと考えています――土井英司さん

2009-10-29 | 03-自己・信念・努力
1冊の本はいわば、1輪の花や1枚の葉として見る必要があるのだと思うのです。その見える部分、表面だけを一通り読んだだけでは、そのテーマや著者の「根っこ」の部分にはたどり着けない。だからこそ一定の量を私は読むことにしているのです。幹は? 根っこは? と考え、深く掘り下げながら大量の本を読み解いていく――それが私にとっての読書なのです。 . . . 本文を読む

中国の近代的軍隊の形成史をみる場合、日本はドイツなどとともに極めて重要な存在だ――川島真さん

2009-10-29 | 04-歴史・文化・社会
20世紀の初頭、袁世凱旗下の北洋軍形成過程でも、日本陸軍が清の軍人受け入れのための振武学校を創(つく)った。清の留学軍人らはそこを卒業してから陸軍士官学校などに進学した。その結果、軍閥の代表的存在である北洋軍や、1920年代に北伐を成功させる国民革命軍に少なからず陸士出身者が含まれることになった。 . . . 本文を読む

小笠原からサンフランシスコまで2万6千㌔飛行してたどり着く――アホウドリ

2009-10-28 | 09-生物・生命・自然
環境省は26日、小笠原諸島の聟島(むこじま)を巣立ったアホウドリが米カリフォルニア州サンフランシスコ沖で確認されたと発表した。カムチャッカ半島やアラスカ湾を経由して南下し、2万6千㌔以上を飛行してたどり着いたという。 . . . 本文を読む

天安門広場は現代中国政治を象徴する場所である――川島真さん

2009-10-28 | 04-歴史・文化・社会
歴史学や思想史研究では、ある「場」に刻み込まれた歴史を、記念碑や記念日、学校教育、社会伝承などから解明する研究が行われている。現在も、政府側、反政府側ともに、多くの記憶が刻まれた天安門という場を奪い合っているようにさえ見える。 . . . 本文を読む

国と国の歴史がぶつかりあう教科書問題は、東アジアの近代国家建設とともに生まれた――川島真さん

2009-10-27 | 04-歴史・文化・社会
1914年9月13日の『東京日日新聞』に掲載された「支那政府に厳談せよ」が、中国の排日教科書、すなわち反日本的な教科書の使用に厳重抗議せよと主張し、実際に両国間の外交問題になった出来事の始まりだろう。その後、日本は断続的に中国の教科書問題を提起し、次第に中国側も日本の教科書の内容に抗議するようになっていった。 . . . 本文を読む

部分はあくまでも全体の一部である――小泉英明さん

2009-10-26 | 04-歴史・文化・社会
世界保健機関(WHO)で熱帯病の対策にたずさわっていた大瀬貴光先生は、マラリア撲滅のプロジェクトで活躍された。その先生が、あるとき漏らされたことがある。エチオピアの奥地で献身的に活動し、多くの子どもたちが助かり、村人たちはとても喜んだ。それから数年後、先生はその村を再び訪問した。村人からの大歓迎を疑っていなかったが、結果は予想に反したものだった。 . . . 本文を読む

近代国家日本と伝統国家清という理解は、次第に修正されつつあるようだ――川島真さん

2009-10-26 | 04-歴史・文化・社会
滅びゆく清と成長著しい明治日本というイメージで19世紀後半の歴史を描くことには、昨今の研究は多くの疑問を投げかける。たとえば、1871年の日清修好条規だ。清にとって、日本は冊封(さくほう)・朝貢関係とも、また欧米諸国とも異なる存在であった。 . . . 本文を読む

保管は当時は必要との判断だった――経済産業省

2009-10-25 | 04-歴史・文化・社会
国内で石油が不足した場合に配給制とするため、当時の通商産業省が1979年に作成した紙製の「石油配給切符」2億シートが、使われる機会のないまま30年間、民間の倉庫に保管されていたことが21日、分かった。70年代の石油危機を契機としたものだが、保管料の支払いは少なくとも計十数億円にのぼるという。 . . . 本文を読む

日本も政党色は排除したうえで、国が政治家の高等教育機関を作ってはどうでしょう――鹿島茂さん

2009-10-25 | 04-歴史・文化・社会
すぐできる改革として、政治家になる人の資格試験の導入を提案したい。漢字の読み書きや一般常識で大学入学資格検定並のレベルは最低限必要でしょう。国会議員の政策秘書になるには国家試験を受けなければなりませんよね。あれを活用してもいい。 . . . 本文を読む

北米最小の新種恐竜発見される――フルータデンス・ヘーガロラム

2009-10-24 | 09-生物・生命・自然
米ロサンゼルス郡自然史博物館は20日、米西部コロラド州で1970年代後半に発見された恐竜の骨を米国やドイツなどの研究チームが調べた結果、全長70㌢、体重1㌔未満の新種の小型恐竜と判明したと発表した。 . . . 本文を読む

加齢に伴って時間経過を速く感じる理由はまだ分からないことが多い―― 一川誠さん

2009-10-24 | 09-生物・生命・自然
時間の経過をどのように感じるかは心理学で「時間評価」の問題といわれる。人には心的時計といえるものがあり、これが物理的な時計よりも速く進めば、実際の時間経緯をみて「まだ1時間しかたっていない」と感じるし、逆に心的時計が遅く進めば「もう1時間過ぎた」と感じる。 . . . 本文を読む

冊封(さくほう)とか朝貢というのは華夷思想が制度化されたものだ――川島真さん

2009-10-23 | 04-歴史・文化・社会
孫文は西洋帝国主義は覇道で、冊封・朝貢の方が相手国の立場を尊重する王道だと説いた。蒋介石は冊封・朝貢を賛美はせず、侵略されたという共通体験からアジアの連帯を説いた。21世紀に入り、江沢民は恢復(回復、かいふく)「中華」と言った。その中華像はどのようなものか。中国自身の描く国際関係に歴史がいかに投影されるか。関心は尽きない。 . . . 本文を読む

緩やかに流れる時代にあっても激動する時代にあっても、歴史学は一条の光となる――高山博さん

2009-10-22 | 04-歴史・文化・社会
これから起こる社会の変化を読みとるのは難しい。しかし、その変化を見極めて将来に対する指針をもたなければ、激しく変化する社会の中で自分を見失ってしまう。歴史学は、この時代の変化を長い時間の中において見据え、社会の進む方向を教えてくれる学問である。決して、過去を記憶したり、なぞったりする学問ではない。 . . . 本文を読む