2024/03/26 読売新聞オンライン
燃え上がる護摩壇に護摩木を投じる修験者
奈良市の薬師寺で25日、 修二会しゅにえ ( 花会式はなえしき )が始まった。10人の僧侶・ 練行衆れんぎょうしゅう が31日までの7日間、金堂の本尊・薬師三尊像(国宝)に人々が犯した罪を悔い、万民豊楽などを祈る。
この日は法要に先立ち、世の中の安穏無事などを不動明王に祈願する「 柴燈大護摩さいとうだいごま 」が営まれた。境内の不動堂前で、寺の修験者が剣を振るなどして場を清めた後、木材と杉の葉で築いた護摩壇に点火。経を唱えながら「交通安全」「家内安全」といった参拝者の願いを記した護摩木約4500本を炎の中に投げ入れた。
火が弱まると護摩壇を崩して灰の道が作られ、練行衆や参拝者がその上を渡った。京都府木津川市の保育士女性(45)は「春から中学に進学する娘の学業成就を願った」と話した。