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18年前、東京のJR新大久保駅で線路に落ちた人を助けようとして亡くなった韓国人留学生の母、辛潤賛(シン・ユンチャン)さん(69)。息子の遺志を継ぎ、日韓の架け橋になってきた。二人三脚で歩いてきた夫を3月に亡くし、24日に東京で開かれるしのぶ会に出席する。
日本を毎年訪れるようになって18年になる。きっかけは、東京のJR新大久保駅で2001年、線路に落ちた人を助けようとして電車にはねられた長男、李秀賢(イスヒョン)さん(当時26)の死だった。
「天が崩れ落ちたような気持ちでした」。前を向けたのは、息子の留学仲間から言われた言葉だ。「お母さんが悲しむことを、秀賢は望まない」。日本から届いた1800通の激励や感謝の手紙の内容を理解するため、韓国の文化センターで日本語を習い始めた。
事故後に寄せられた弔慰金は、日本で学ぶアジア出身の留学生を支えるのに使われ、これまで800人超に奨学金が送られている。自身も、訪韓する日本の学生と交流を続け、日本で相互理解の大切さを講演したこともある。
専業主婦で、日本に強い関心があったわけではない。それでも、活動を通じて得た信念は「大多数の韓国人は日本が大好きなんです」。
韓国 釜山 梵魚寺 ポモサ 李秀賢(イ・スヒョン)さんのお墓参り