殿山 鉛筆
岩田です。今回は土曜午前クラス、殿山さんのデッサンをご紹介します。
昭和40年代生まれの私にとって、この黒電話は正しく定番のかたちのもので、全く同じ型のものを我が家でも使っておりました。
使い込まれ、何とも言えない味わいを醸し出しているこの電話機。殿山さんのデッサンからも味わい深い雰囲気がにじみ出ています。
描き出しから完成まで、客観的な視点をちゃんと持ち合わせている。非常に安定した力をお持ちです。
あらためて見るとかなり複雑な形状のプロダクトですが、細かいニュアンスまで卒なく且つ丁寧に追っているのが見て取れますね。
どちらかというと端っこから描きをされるのですが、しっかり最後には辻褄を合わせてくる。とはいえ全体的に徐々に進められると、更に無駄なく合理的に、尚且つ早く描くことが可能でしょう。
ちょっと手間がかかりそうですが、このモチーフを透明水彩でも描かれると良いなぁなんて私的には思っています(笑)。