モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

コビト気分を楽しんで

2021-06-14 21:31:39 | 小学生 工作

暑さはまだまだこれからですがこれ以上薄着にできません、ナツメです。
5月の小学生クラスのカリキュラム、「ジオラマ遠近ボックス」をご紹介します!
ティッシュ箱サイズの箱に開けた穴から中を覗くと、自分がコビトになって森に入り込んだように見える装置です。

どうですか?薄暗い森の中を冒険している気分になりませんか?
それではカンタンに作り方を説明します!

 ①背景を描く
まずは1番奥に貼る森の風景を描きます。
背景は【空気遠近法】と【一点透視図法】という2つの技法を使います。
【空気遠近法】は、奥になるほどぼんやりと薄く、青みがかるように描くテクニックです。
【一点透視図法】は、中央に消失点という場所を作り、そこに向かって奥のものを小さく描くテクニックです。(逆に言うと、一点から放射線状に大きくしていく)
これらの遠近法を組み合わせて更に奥行きを出します。

 ②動物を描く
次に森の動物達です。
クマやシカなどの本来は大きい動物を小さく、リスやウサギなどの小動物は大きめに描きます。
小さく描いた大きい動物は奥に、大きめに描いた小動物は手前に配置することで、遠近感を強調します。

 ③木をつくる
茶色の画用紙を丸めた幹に、緑の画用紙を円錐状にした葉(樹冠と呼ぶそうです)を貼り付けます。木も大中小、と大きさを変えます。(箱ができたら動物同様、手前に大きな木、奥にいくにしたがって小さな木になるよう配置)

 ④箱を作る
工作用紙で箱を作ります。
箱に覗き穴を開けるのですが、ここが一番重要です!面の下の方に穴を開けます。覗いた時に、森を下の方から見上げるようにする為です。(コビトの視線)
地面となる黄緑色の画用紙を貼り、下草やキノコなどを生やし、風景の絵と動物、木を組み合わせて完成です!

今回、ジオラマ本体の試作と、背景・動物の絵の見本を作りました。
特にジオラマはリテイクに次ぐリテイクを重ねた挙句、最終的にはカリキュラムの発案者、カヨコ先生の力添えのお陰でなんとか完成したもので、ノリ先生が小学生に「ナツメ先生の本気だよ!」などと言っているのを聞くと肩身が狭かったです(汗)子ども達が見本を覗いて「わぁーっ!!」と感動してくれたので報われました。カヨコ先生、ありがとうございました!
とにかく工程が多いので授業もてんやわんやでしたが、倒木を置いたり枝を作ったりなど、それぞれ考えて工夫している様子が見られました。おうちでアレンジした作品を作ってみてもいいかもしれませんね。
コビト気分、楽しんでね!

そして来週から、毎週水曜日が私のブログ担当になります。しばらくミオスのブログは水曜日がお休みでしたので、ぜひ忘れずに水曜日もチェックしてもらえたら嬉しいです。お楽しみに!

コメント
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