奥 油彩
岩田です。今回は、奥さんの作品をご紹介します。
多彩なモチーフを描き続ける奥さん。人物や風景のみならず近年になって日本を代表する巨匠の作品を題材に、それらをあらたに再構成するような作品を油彩で描いています。
例えば上段の絵は、達他や光琳が描いてきた風神雷神図。こちらは題材を自分なりに料理したというより、実物に比較的忠実に描いた作品と言えるでしょう。とはいえ、実物に負けぬ躍動感を感じます。
下段は、北斎作富嶽三十六景の中の一枚。右手は鳥獣戯画ですね。
どちらの作品も、元の絵はこんなんにカラフルではありません。敢えてそうしたモノトーンに近いような絵画を選んで自分なりの視点で鮮やかな作品に仕上げようというコンセプトがとても楽しく、奥さんらしいなあと感じるのです。
富嶽三十六景はまるで桜が満開の如く、鳥獣戯画は春の野山で動物たちが戯れているような活き活きとした印象が魅力です。
描くことに益々貪欲になってきた奥さん。アトリエでも家でも常にキャンバスと対峙していると聞いています。さて、次はどんな作品を見せてくれるのでしょう。