モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

のらりくらり

2022-03-28 22:36:59 | スタッフ講師

息子(一平)が親離れして寂しいオバラです。
叱られた経験が少ない子は打たれ弱く、傷つきやすくなり、きつい状況で頑張れない。すぐ守りに入り逃げる。
もしくは注意されると言い訳ばかりして自分のせいと顧みない。むくれてしまい自分で自分のご機嫌を取れない。
そういう生きづらさを抱える若者が多くなっています。
だから…というのは後付けっぽいですが、鍛える為にうちの子達は、理不尽に怒ったりイライラをぶつけたり、スパーンとひっぱたいたりやりまくっています。

一平も「これでもか!」と言う程、厳しく厳しく育てました。私は「上手くならないなら、アトリエ辞めるか死んでくれる?」と美術予備校で言われて来たので(当時はどこも似たり寄ったり)、時代が違うなど関係なく同じように厳しくしています。
褒めてもらったり、保証してもらわないと続けられないなら、絵なんか描かなくていいんです。
勧められたからまぁやってみるかだったらやらなくていいし、褒められないから止めたいならすぐ辞めるべきです。
好きという衝動に突き動かされていれば、けなされても、なかなか上達しなくても、歯を食いしばって頑張れる。ただでさえ好きな美術をやらせてもらってる有難い状況で、仕方なくやるなんて姿勢は出てこないはずですから。


小学生クラスで色水鉄砲の撃ち合い(3年生頃)

話しは過去にさかのぼりますが、生徒さんとの最初の出会いは通常『無料体験授業』です。しかし一平(2年生)は私が40日間メキシコの日本大使館で個展をやっている不在中に体験・入会してしまったので、帰国後初めて彼に会った時は「何この自己主張の強いアメリカンな色彩感覚…」とあっけにとられる程、幸介先生色に染まっていました。(22歳金髪の幸介先生一人に全クラスを丸投げして、まだ携帯電話も海外で使えない当時、1週間に1回ネットカフェからローマ字のメールで報告を受け取るだけで放置。一平母も、よく入会させたなぁ。)

たった4回幸介先生に美術を教えてもらっただけで、色彩感覚が変わるほど柔軟な感受性は、まさに美術の申し子と言えるでしょう。その後10年間は幸介先生ベッタリ時代が続きます。(長期休みはほぼ田中家で暮らしていた。)

彼の、一瞬で人の懐に入り込む能力は老若男女問わず発動される、人たらしです。中学生の頃から大人クラスの宴会には毎回参加し、お酌も会話もサービスしまくり、場を盛り上げ、楽しい雰囲気を作る天才でした。私の親にも愛され、小原実家のバーベキューやら大掃除にも毎年来ていました。愛嬌をたくさん振り撒き、愛情をたくさん頂く。彼のように生きていけるのが私の理想です。


忘れて行った酷い点数の美術テスト(中2)こんな成績でも多摩美トップ・武蔵美満点合格できるようになります!(大人になってからゆすろうと思って、返却せずに8年間ずっと取っておいた。)

そんな、美術の実力も、人間性も申し分ない子が、徹底的に厳しく育てられたら、もう完璧でしょう?
だからもし彼が「せっかく入社できた大手の会社ですが退職します。」と言って来たら、説得なんてしませんよ。「一平が考えてその選択をしたのなら、それが正しい答えだよ。」と言います。自分の人生に手を抜くなんて有り得ないので、贈る言葉は「のらりくらりやりなさい」の一言だけ。「信じてる」なんて安っぽい言葉も不要です。そのままで最高!

そんな一平に、未来に不安がある中高生の後輩達へ、どのように歩んでいったら良いか、アドバイスしてもらいます。
「 好きなことは、誰かから馬鹿にされたり、向いていないと宣告されるのを恐れず、オタク気質でとことん突き詰めて欲しい。好きな事があるって素晴らしい!」というYouTube ぜひご視聴ください。


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