モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

こだわりの仮面

2010-05-17 05:15:00 | スタッフ講師
20100517
学生 創太 「グラビモスのかめん」

どうも幸介です。みなさま、ここのところアトリエの壁に「仮面」が飾ってあったのにお気づきになりましたか!?あの仮面、僕と今日紹介いたします創太が小学生クラスの課題の見本になるようにと制作したものです。画像を見て分かるとおり、紙オンリーで作ったとは思えないくらいの立体感になってます。色もモノトーンで着彩&立体感を増す為に凹凸の部分にシャドウやハイライトを入れ、裏面は全面を真っ赤に塗るという、なかなか渋い配色になってますね。グレートーンの隙間や淵から漏れるようにようにチラっと見える赤が、全体を引き締めています。ここのところ無気力気味の制作が続いていた彼ですが、この作品はブログに載せても恥ずかしくない作品になりました!!

そういえば彼を受け持ってからもうすぐ5年目になります。何度かブログでも紹介をしていて、この絵を描いていた時の事も、よく覚えています。僕がアトリエに来始めた頃で、授業自体に慣れていない上に経験の少ない油絵で、影の描きかたやグラデーションのやりかたを教えるのにもいちいち苦労していました。彼の油絵の、建造物の影の部分が「黒い」んではなく「暗い」んだということを理解してもらえた時の達成感は今でも記憶に残っています。そしてそんな苦労して教えたせいもあってか、なんだか自分が描いた絵なんじゃないかってくらい途中経過から完成時までの事を覚えています。空の雲がちょっと子供っぽいので、授業後に小原先生と「この雲もっとリアルにするように来週伝えましょうか」「いや影の部分を頑張って描いていたし、空の部分も二色でグラデーションがあるからこのままでいんじゃないですか?」なんてやりとりもあったはず。

…とまぁそんなこともありつつ、かれこれ数年。現役野球少年なのに毎週のアトリエは欠かさないという文武両道な彼ですが、今は気合いを入れてデッサンを描いているところです。そういえば何日か前の小原先生のブログに「絵を描いたら野球が上手くなった」とありましたが、この法則は彼にも当てはまるんでしょうか!?彼のデッサンの完成が楽しみです!

田中幸介

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ぐはっ | トップ | おっとなー♪ »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは。 (創太母です。)
2010-05-18 21:54:57
こんばんは。
「今日、幸介先生がブログに僕の記事を載せるから、読んでねって言ってたよ」
と、言うので久し振りにのぞいてみました。初め、写真を見たときには「これって絵?」と思ってしまいましたが、凹凸にさらに影やハイライトをつけたからなんですね。確かに、裏の赤味がきいてます。
小学生クラスを終え、中学生になってアトリエをどうするか、創太と相談をしました。野球部に入ることは決めていて、部活を終えた後にアトリエに通う余力はあるのだろうか、とも思いました。でも、小1からアトリエに通い、絵を描くこと、物を作ることが楽しくてたまらない様子だったので、このまま終わってしまうのもなぁ・・・、と思って、自分の思いを絵に表現する力は創太にとって自信をもっていい面なんだよ、と話し、しばらく学生クラスで続けてみたら?と背中を押してみました。そして、4月の初めての火曜クラスが終わって家に帰ってきた瞬間、「学生クラスって楽しい!早く来週にならないかなぁ」と言っていたました。これは、どっぷりとミオスに浸かったな!と思いました。くりくりのイガグリ坊主がデッサンをしている姿はちょっと異様?!な感じがしますが、しばらく見守っていきたいと思います。これからも宜しく御願い致します。
返信する
>創太のお母様 (幸介)
2010-05-20 01:33:24
>創太のお母様
僕も学生クラスに上がってからのことを気にかけていました。小学生クラスと違い楽しい制作には変わりはないのですが、学生クラスは「自分のやりたいことをやる」という、課題も制作方法も割と自由なクラスです。小学生クラスのわいわいした空気は創太にぴったりなんですが、はたして学生クラスの大人びた雰囲気が彼に合うだろうか、中学に入って身の回りの事もガラリと変わって(しかも野球部なんて厳しい部活に入って!)大変な時期に、逆に彼のストレスになってしまわないだろうかと心配で、ちょっと僕なりに接し方や創太との関係を改めて考えていたところでした。
四月になりいざ授業をしてみると、本人の内面の強さや経験がありますので、蓋をあえてみればなんてことなかったんですが、それでもやはり小学生クラスとは違う雰囲気にどう馴染むか、期待半分・心配半分で見ておりました。
最近では、もちろん彼は彼のままなんですが、講師陣の描いた見本のデッサンを食い入るように見たり、作品の善し悪しを講評したりと、ちょっと成長も見受けられて嬉しく思っております。失礼な話ですが、小原先生とも「あの創太から絵についてこんな知的な話が聞けるなんて…!!」と、感動していたところです!
彼の油絵や工作の芸術センスをもっと引き出せるよう今後も頑張ってまいりますので、こちらこそよろしくお願いします!
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

スタッフ講師」カテゴリの最新記事