モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

手形の平面構成

2019-05-10 23:06:17 | 小学生 絵画

大竹です。引き続き、小学生の4月のカリキュラム、「水彩画の基本」についてご報告させて頂きます。といっても、授業風景は前回のブログでリン先輩が詳しく書いてくれていますので、私の方では授業内容について説明させて頂きたいと思います。

まず始めに、今回の課題でもある「平面構成」について子供達に説明しました。平面構成とはザックリ言うと、デザインを学ぶ人が色の組み合わせや構図、絵の具の使い方を学ぶ為の勉強法、でしょうか。美術大学のデザイン科の入試でも出題される課題です。(実際にどんなものかは、平面構成で画像検索されると分かりやすいと思います。)
与えられたテーマについて自分が何を思い描いたか、イメージしたものをどう伝えたいかを考え、色や形、構図を作っていきます。
例えば、海をテーマに平面構成をする課題が出たとしましょう。そうした時に、自分が持つ海のイメージは何でしょうか?魚、青、波、船、海底、水…人によって様々なイメージがあると思います。それらのイメージから完成した平面構成を見て、与えられたテーマを知らない人が見てもああこれは海だな、この人は海にこういうイメージを持っているんだな、という事が伝わらなくてはいけません。また、デザインであるからはには美しいものではないといけません。難しいですね。

また、密集と拡散についても説明しました。
一枚の平面構成の中にも、色が細かく沢山集まっている「密集」の部分と、そこまで色が密集していない「拡散」の部分があります。
この密集と拡散のバランスがうまく取れていると、見ていて気持ちの良い画面になります。(子供達の平面構成の手も、手形が沢山重なっている部分と、そうでない部分がありますね。)
密集と拡散は、平面構成だけの話ではありません。自分の絵を見た時になんだかバランスが悪いなあと感じる方は、画面に色々と物を詰め込みすぎていたり、逆に少なすぎていたりして密集と拡散のバランスが取れていないかもしれません。

子供たちにとって、絵の具をはみ出さずに綺麗に塗らなくてはいけない上、美しい色の組み合わせと構図を考えなければならなかったので、中々しんどいものだったでしょう…。
また、絵の具チューブからそのまま色を使うのではなく、自分で混色し、色を作って欲しかった為、平面構成の前に画像右下の「色の足し算」プリントを配布しました。色の三原色である赤、青、黄を使い他の色を作っていきます。青や赤を混ぜると紫になる事は知っていても、青、赤、黄を混ぜると茶色ができる事を知らない子は多かったですね。絵の具の濃さや、筆の持ち方についても何度もしつこく注意していました。終わる頃にはヘトヘトになっていましたが、これらをふまえて次のカリキュラムの日本画を素晴らしいものにして欲しいと思います!


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