マユカです!今回は学生クラスの様子をご紹介していきたいと思います!
学生クラスは普段、それぞれがやりたい画材で期限制約を付けずに制作していますが、展覧会が終わり学生たちの足並みが一旦揃いましたので、せっかくだからと全員で同じ課題『基本となる単純な形のモチーフデッサン』を行いました。火曜クラスは25名、木曜クラスは23名おりますので、モチーフを描く鉛筆の走る音が爽快に聞こえます。
前回、学生たちに描いてもらうモチーフは基本的な形を一つだけ…でしたが、今回は2つのモチーフを組み合わせたデッサンに挑戦してもらいました。モチーフが一つ増えればそれだけ他のモチーフにかける時間が減ってしまうということ。クオリティを落とさずにデッサンを完成させるため、学生たちには2つのポイントを押さえてもらいました。
まず、一つめは全体的にまんべんなく描くことです。学生の皆にはブロックとボールを描いてもらいましたが、モチーフが2つあるとどうしてもブロックを完成させてから、ボールを描いて…というように、どちらか片方はしっかりと描いているのに片方は真っ白なままで残されてしまうように描かれることがかなりありました。それでは時間が足りなくなってしまったり、モチーフが浮いて見えてしまったりなどするので、ブロックの一番暗い場所が描けたらボールの一番暗い場所を描いて…と、交互にそれぞれのモチーフを描いてもらうようにしました。こうすることで同じ空間にあることが伝わりやすくなると同時に、いつ「おしまい!」と言われても完成度していると思わせられるようなデッサンが描ける訳です。
もう一つは、手前にあるものはよりはっきり濃く描くことです。これはどのデッサン講習でも言っていることですが、手前に来るモチーフはピントが合うため、立体感を全体的に点けた後などに手前だけでも暗い色をのせてあげることで、更に立体感が強調され、一段階クオリティの高いデッサンに仕上がります。時間がどうしても少なくなりがちな2つ以上のモチーフデッサンではこれをしてあげるだけでもかなり効果的です。
最後は毎回恒例の講評会!時間の関係で、先生がピックアップした上手な4~5枚をみんなの前に並べ、講評をしました。
油絵が終わった後すぐのデッサンでしたが、急な2つモチーフにも柔軟に対応し、皆かなりのクオリティで仕上げてくれました。今回のデッサンで得た技術を活かして、是非様々なモチーフに挑んでみてほしいなと思います。