駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

騙されない自信が

2010年04月23日 | 小験
 自分は振り込め詐欺やネズミ講(無限連鎖講)に騙されない自信を持っていた。しかしここに来てその自信は揺らいでいる。
 まだと呆れられるだろうが鳩山首相は有言実行の人で今に決断力と実行力を現すに違いないと見切らず引っ張ってきたのに、なんだかどうも結局は騙されたのではないかと気付き始めたからだ。
 その言葉は瓢箪で鯰を捕らえるごとく定まらず、その言葉は部屋の隅の綿埃のように軽い。こうして五月末に普天間基地移設問題が決着せず、言葉だけが空を切るようでは、鳩山首相は希代の詐欺師として政治史に名を残すだろう。
 そこそこ人を診る目があるように秘かに自負していた町医者も、我が目は節穴だったかと自嘲しなければならない。例外のないルールはない、お坊ちゃんでもやれる人はやれると思っていたのだが、宇宙人が相手では勝手が違ったか。
 ちなみに最高の詐欺術を明らかにしておきたい。それはどのように上手く騙すかというテクニックにあるのではない。自分も騙されて信じている憑依状態こそ、最高の詐欺師力を発揮する術なのだ。
 この内閣のもう一つの実験的側面は理系内閣であったこと、どうもそれも上手く機能しないようで、陳腐な結論だが、政治は科学でないということになりそうだ。
 未練たらしく書いてしまうのだが、惚け爺の深情けか、未だ一縷の望みを捨てきれない。
 ところで岡田ジャパンの方はどうか。二人に裏切られるのは辛いところがある。
コメント (2)
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