駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

危機で見えてくるもの

2020年03月20日 | 小考

          

 

 トランプが新型コロナウイルスを中国ウイルスと呼び出した。中国で最初に見つかったから中国ウイルスだ、そう呼んで何が悪いと口を尖らす。ちゃんとCOVID19いう正式名称があるのに中国ウイルスと呼ぶのは政治的な意図があるわけで、気にくわない習近平への当てこすりに聞こえる。それに喝采する一群の人達も居るようだ。当初、新型コロナウイルスを軽視して、水際作戦で遅れを取った自分の不手際を糊塗する意図もあるのだろう。

 中国でのCOVID19の沈静化が本当とすれば、新規発生ゼロというのは疑わしいとしても、急速に減少しているのはどうも事実らしい、罪が多い独裁政権にも功があり、COVI19の押さえ込みに成功したと評価すべきと思われる。武漢閉鎖は英断だったと言えるあるいは言わざるを得ない。

 中国はCOVI19治療経験のある医療団ティームを後手後手で医療手薄のイタリアに派遣した。これも凄いことで、中々真似の出来ないことではなく賞賛に値する。

 水際作戦で優れた手際を見せた台湾、都市閉鎖で犠牲者は多かったけれども早期に沈静化させた中国。好き嫌いを越えて評価しなければならない事実がある。

 事実に正直に対峙しないと防御は難しい。なぜ日本の厚労省はPCR検査をどんどん出来るようにしないのか、正確な病勢の把握なしに良い対策は立てられない。

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