駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

情報を開示して説得力を

2020年03月26日 | 世の中

              

 

 多くの日本人には未だ切実な実感はないようだが、いち早く第二次大戦に匹敵する世界的な危機と言明したメルケルさんの判断力に驚いた。一歩遅れて英国のジョンソン首相も厳しい外出禁止令を出した。

 日本はオリンピック延期や景気の落ち込みに目が行き、パンデミックの怖さを十分自覚していないようだが、漸く昨夜小池知事が重大局面だと記者会見を開いた。どうもこの人は瓢箪鯰で煮え切らず頼りない。危機意識が足りないのは知事あなたご本人ではないかと申し上げたい。この頃しばしば発言がアップされるようになった桝添さんの方が良かった気がする。なんであんなせこいことをしたのか分からないが、反省しているようだから、能力を評価して再登場は駄目なものか。現役は無理でも、コメンテーターとして復活はありだと思う。有能な人間を重用しない手はない。BS夜の討論番組に登場させたらどうだろう。

 昨日東京都は新型コロナ感染者急増と反応しているが、PCR検査数と対象者の中身、陽性率の動きはどうなのだろう。永寿病院での院内感染があったから急増に見えたのではないか、倍増のたった一点では傾向の判断は難しい。感染経路不明患者は倍増していない。突然夜の八時に緊急会見、ちぐはぐな感じを受ける。

 これから感染者が増加してゆくのは間違いないが、対策は学校再開外出出社抑制など方針が一定していないと感じられる。増加した時の医療機関の対応を病院ごと患者数で幾つかの場合に分けて、きちんと準備しているだろうか。

 なぜPCR検査数が少ないままなのか。都道府県別のPCR検査数とその病態別中身を公表して欲しい。一千万人以上の人口を抱える東京都のPCR検査数が100以下というのはどういうことか。厚労大臣は保険適応にしたと言うが効果が出ていない。少ないままで良いと考えているではないか、その理由を聞かせて欲しい。

 医療機関の崩壊を防ぐ大切な対策の一つに院内感染防御がある。対応予定の病院を分類し、院内感染対策は十分取られているだろうか?。政治家は言葉で凌ぐのは得意だが、大切なのは現場の状況なので心配になる。

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