駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

難しい面接から学ぶこと

2013年04月10日 | 小験

                      

 正確な数は分からないが、22年間で二十名近い数の人を採用したので、恐らく百名程の採用面接をしたと思う。当初、人を見る目が少しはあると自惚れていたのだが、それは二三の失敗により見事に打ち砕かれ、この頃はホームランは難しいピットが打てればラッキー、内野安打で宜しい、とにかく三振だけは避けようという心境になっている。男の面接はしたことがないので、多少偏見はあるかもしれないが、女性の仕草言葉にちょっと錯覚したと反省している。本当は騙されたと書きたいところだが、それは言い過ぎかもしれない。

 数を経験したので、ある程度真偽を見分けられるようになったと思う。賢い人か誠実な人かで迷うようになった。勿論、二者択一ほど鮮明なものではないが、どちらに重きを置くかが問題となる。この二つが一番大切な資質なのは多くの経験から明らかになった。

 短い時間の面接だが、頭の回転は速い(賢い)けれどもちょっと誤魔化しているなとわかるようになった。多くの人にいくつかの前職がある。なぜ辞められましたかと聞くのは定番で、この説明に節度は有効で許されるが、言い繕いや言い逃れが混じっていると、ちょっと誤魔化しているなとなんとなくわかるようになった。

 不祥事が人間性だけで起こるわけではないが、身近な医師会で会費の流用が明るみ出て、めくら判とずず賢い長期会計担当職員が浮かび上がっている。極端な参考図式かもしれないが、やはり誠実正直は一番大切かなと思う。

コメント
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