駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

強さの証明

2010年10月28日 | スポーツ
 勝負に於ける強さの証明は簡明にして単純、勝つことだ。技術の詳細や勝負の機微がよく分からない人にも理解できるのが勝ち負けで、碁や将棋からプロ野球Jリーグまでもっともよく眺められるのは星取表なのだ。愛好家はこれ一枚で何時間でも口角泡を飛ばして議論が出来る。
 さて、竜王渡辺明が強さを証明しつつある。否既に証明したと言っても過言ではあるまい。あの羽生に二連勝である。74手目の9六歩そして108手目の3六銀、羽生を相手にやって来いと恐るべき胆力である。殆どの棋士が挫ける中、僅かに深浦が鈍感力で善戦、渡辺が天才を恐れぬ胆力で羽生を跳ね返しつつある。
 こうした評価は素人の評論で技術的には物足らぬかも知れないが、生死を間近に見てきた人間としての肉薄はあるかもしれない。
 ところで、競技が変わって格闘技だが、柔道の金メダリストにして辛辣口舌の輩石井慧は本当に格闘家として強いのだろうか。あれこれ生き延びる方向を探っているようであるが、元格闘家の患者Dさんに聞いてみたら、大したことはないと一刀両断にされた。まあ、要するに石井慧は次に勝てなければ口先男に成り下がることになる。
 先を読んで評価出来れば超一流の評論家だ。ゴルフシングルの患者Aさんは宮里藍は伸びないと予想したが、見事世界ランク一位に上り詰めた。短期間であったが、これで彼女が伸びなかったとは誰も言えない。Aさんが伸びないといった主な理由は身長が足りないと言うことだったのだが、彼女の強靱な心を評価し損なったようである。
 Dさんの予想は如何に、さあ石井慧どうする。
コメント (2)
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