駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

木枯らしの吹く夜には

2008年10月31日 | 旨い物
 何事にも例外はある。そばは冷たい方が美味しいのが持論の私も、木枯らしの吹く寒い夜には鰊そばを選ぶ。身体が中から暖まり、ちょいと塩分を取り過ぎと思いながら、だしの利いたつゆを堪能する。牡蠣そばも美味しいがちょいと値が張る。
 鰊と牡蠣以外の暖かい麺はうどんを選ぶ。おかめうどんや雑煮うどんで寒い日には身体を温める。誰が考え出したか、だしの利いた醤油味の余分なものをそぎ落とした旨さは堪らない。
 麺といわれればラーメンではなくうどんか蕎麦を選ぶ。うどん2回に蕎麦8回くらいの割合か。旅先ではほとんど食べない。東京の藪と名古屋の味噌煮込みは例外で時々寄る。そこにしかなくて美味しいから。
 単純なようで、うどん蕎麦は当たりはずれが大きく、外れた時は後悔しながら食べなければならないので通りすがりの店には入らない。
 会社を定年で辞めてから蕎麦打ちに凝り、ついにセミプロの域に達した友人が居る。年に数回、三立てをご馳走になる。彼の蕎麦は比較的柔らかく優しい味がする。特にそばがきは絶品で、ついお代わりをさせて頂く。
 他に寒い夜にはオニオンスープや酸辣湯もいい、素朴なポトフも捨てがたい。
 今夜は木枯らしもどきにつられ鰊そばを食べたので、身体を温める食べ物についてちょっと書いてみた。世界には未だいろいろあるんだろうが、日本人にはうどん蕎麦かな。
コメント (4)
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患者さんに頂く物

2008年10月31日 | 診療
 患者さんにはいろいろな物を頂く。若い時にはどこか潔癖で、何にせよできるだけお断りしていた。今でも前もって何かを頂くことは遠慮しているが、それ以外は有り難く受け取っている。というのはどんな患者さんにも同じように対したいという気持ちから、開業当初はお断りする方向で統一しようと努力してみたが、実はこれが大変手間が掛かるやりとりで、菓子折や果物を突っ返して、気を悪くされたり、淋しい思いをされる方もおられるのを知って、今では有り難く頂く方に統一している。もちろん、職員と分けている。新しい事務員にはそうしたお菓子や果物のお裾分けは新鮮な驚きのようで、嬉しそうに持って帰るのを見るのは楽しい。
 今日はとても嬉しい贈り物があった。立派な菊の花で、早速中庭に置いて飾っている。毎日一回水をやってください。枯れたら持ち帰りますとのことだ。笑いは百薬の長というが、美しい物を見たり聞いたりするのも薬になるに違いない。診察の合間に見るのが楽しみだ。
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