駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

危機を回避するには

2008年10月11日 | 世の中
 米国のサブプライムローン不能に始まる雪だるま式の信用失墜景気低迷株価暴落は、これほどの規模と広がりは予想外にしても、2,3年以内に起こると1,2年前に複数の経済評論家が予想していたのを記憶している。
 一体、政府(主犯アメリカ、共犯道連れ日本ヨーロッパ)の専門家は何をしていたのかと思う。早期発見早期治療は雪崩対策の鉄則ではないか。経済の詳しいことは分からないが、どうも思わぬ大出血に藪医が大慌てで「輸血、輸血」。と叫んでいるように見えてしまう。
 「解散のかの字も言っていない」。これが一国の総理の言葉だろうか。もっと深みのある内容のある力強い言葉で国民に危機を乗り越えるメッセージを出すことが首相の仕事のように思う。
 国民の方がよっぽど落ち着いている。それは既に不景気を半年以上前から感じ、身構えていたからのように思われる。その根本に政府を信用せず政府に期待せずという意識があるとすれば、国が荒れて政府国民共疲弊してしまう心配がある。どちらが悪いなどと言っていても、問題の解決にはならない。麻生さんが豹変するか、あるいはリーダーが交代してAsk notと国民に呼びかける時だ。
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誰かに似た人

2008年10月11日 | 診療
 診察をしているとどっかで見かけた人だなあという感じがしたり、誰かに似ているなあという気がしたりすることがある。都会ではないのでどこかですれ違っている可能性はあるのだが、ただすれ違ったくらいでは記憶に残らないので、何処で見たのかなあともどかしい。誰かに似ているのはほとんど他人のそら似なのだが、不思議なことに誰に似ているのかが分からないことが結構ある。ただ似ているという感覚だけが奇妙に浮かび上がってくる。
 どうもこの現象は年を取ったことと何か関係があるようで、記憶の倉庫は一杯になってきたが想起する力が弱ったので不確かな記憶が錯綜して混信するらしい。
 初診の時は余計なことなので聞いたりはしないが、何度か受診される時にはお尋ねすることもある。希にデパ地下の弁当売り場のおばさんだったり、往診患者のヘルパーさんだったりするが、ほとんどはこちらの思い過ごしのようだ。似ている場合もご兄弟が近くに居られますかなどとそれとなく聞いたりしたことがあるが、ほとんど外れで結局分からずじまいに終わることが多い。
 不勉強でよく知らないが、この現象は記憶のメカニズムと何か関係していると思う。自分に当てはまるので、ちょっと怖いのだが、記憶力の減退の初期の現象のような気もしている。正常でも認められる現象なのでそれだけでは病的意義はないかもしれないが。こんど神経内科の専門医に聞いてみよう。
 もどかしい中にも、時々あの受付に居た人だとか、某病院の婦長に雰囲気が似て居るんだと閃く時もある。なんだか算数の難問が解けたようで嬉しい。
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