玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*のらぼう菜

2024年03月04日 | 捨て猫の独り言

 近くの家庭菜園で収穫した土のついたままの野菜を、我が家に届けてくさる方がいる。小学生と中学生の母親でもある。この菜園ではプロがまず土作りをする。そのあとアドバイスを受けながら育てると狭い区画ながら驚くほど収穫があるという。たとえばナスは1株で100個近く採れる。どれどれと現場を見に行ったことがある。何はともあれ土壌が肝要だと感じた。

 近くに住むこの若き友人は、焼いたパンやケーキを届けてくださることもある。昨年のクリスマスの頃にはシュトレン(ドイツの菓子パン)が届いた。例年だと初冬の何もない我が家の畑にシュンギクとチンゲンサイの種を蒔いていた。変化を求めてこの友人に相談してみた。するとしばらくして、ほうれん草、スナップえんどう、のらぼう菜の種が届いた。のらぼう菜のことは初めて知った。

 のらぼう菜の栽培分布は、東京都西多摩地域のあきる野市や青梅市などの山麓地帯と埼玉県飯能市付近が中心の、いわゆる江戸東京野菜の一つ。収穫後はしおれ易くて長距離輸送や大量出荷に不向きで、生産地付近でのみ消費される地方野菜として受け継がれてきたという。

 

 スナップえんどうは3株育ちつつある。ほうれん草はようやく葉を広げる気配を見せている。いちばん青々と繁っているのが、のらぼう菜だ。さっそくヒヨドリがついばみにきた。これまで我が家では何度も収穫して食した。苦みや癖がない味わいだ。のらぼう菜は耐寒性に優れ、天明の大飢饉と天保の大飢饉の際に人々を飢餓から救ったという記録が残っているという。

 《お知らせ》今月から当面、ブログの投稿を週に一度にします。

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