玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

赤ちゃんの微笑み

2006年06月26日 | 捨て猫の独り言

 生後一ヶ月の赤ちゃんは誰にとっても興味深い。8歳違いのいとこ同士が初めて対面した。小学2年生の双子の姉妹は狭い風呂場でいとこの赤ちゃんの湯浴みを見るのにも大感激していた。大人のわきのしたからおそるおそるたらいのお湯を掬ってかけていた。バスタオルに横たえて、袖を通してオムツでくるむのを手伝う。慎重派の姉はほっぺをつつくぐらいだ。勝気な妹は赤ちゃんを抱っこさせろと騒ぐ。長いすの上で首の座らない赤ちゃんを抱えるがどうにも力不足で不安定にのけぞる。見かねた母親が代わりに抱きかかえる。母親は母親で8年前の自分のことを思い出しているにちがいない。

 5月の連休にトマト、キュウリ、ナス、の苗を3本づつ植えた。経済性からみればお店で買うのが良い。庭のキュウリの収穫は間に合わなかった。もっともこの日は赤ちゃんが主役でキュウリどころではなかった。また今年は久しぶりに車庫の横にニガウリの苗を2本植えた。日当たりが良くて順調に育っている。このグロテスクな野菜はかなりの収穫が期待できそうだ。

 地球上の生き物について神秘を感じる。まだ見ぬ植物、動物、文化のすべてを知ろうとする気持ちは絶ち難い。それよりも私のこの腕の中にいる赤ん坊を見つめていよう。ほんの短い時間であるが、赤ん坊がまどろみの中でかすかに微笑むときがある。その愛くるしさは格別である。この世に生まれてよかったと言っているように思えてくる。私の抱き方では首の鍛錬にはならないと忠告される。しかしあの一瞬の微笑を見るために、まどろみの態勢になるように抱く。太古より母親達が特別に意図することもなく目撃してきたことである。

 教室で生徒が微笑むのは共に考えた難しかった問題が理解できた時などである。赤ん坊のあの原初の微笑みは何なのだろうか。

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