玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*草津温泉

2022年06月20日 | 捨て猫の独り言

 江戸時代の温泉番付には、東西の大関に「上州草津の湯」と「摂州有馬の湯」の名が見えるという。江戸初期には草津に湯屋(宿)が60軒もあったと伝わる。大勢の庶民に難儀な山奥の温泉場まで足を運ばせたのは驚異的な「温泉力」、湯の効き目だったろう。

 上野発の特急「草津3号」に乗車、高崎の先にある渋川まで1時間20分、そこから我妻川沿いに終点の長野原草津口までさらに1時間かかる。その先はJRバスで標高1200mにある草津バスターミナルまでは約30分である。今回も2泊3日の旅だった。

 草津のいくつかの源泉から湧き出るお湯の量は日本一という。名物の「湯もみ」とは高温の湯を泉質を落とさずに冷ますためのものだ。チェックインして待望の草津の湯につかる。かぶり湯を30杯という。かすかに塩っぱく、硫黄の香りがする。

 夕食後にホテルのシャトルバスで「湯畑」の散策に出かける。幸運にも朧月夜だった。湯畑は温泉街の中心部に湧く源泉である。囲いの内側にある湯桶から湯気が立ちあがる夜景は幻想的である。湯畑に面して、あれが十返舎一九が滞在した「山本館」その奥にあるのが「奈良屋」である。

 

 

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