玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*グアム訪問記(3)

2008年10月28日 | 捨て猫の独り言

 マゼランの率いる軍艦5隻と227人がスペインを出発したのは1519年9月20日である。ヨーロッパから東アジアへの西回りの航路の発見が主目的であった。大西洋を南下するうちに難破や逃亡で3隻となった艦隊は南アメリカ南端から太平洋に出る。人の住む島にぶつかることなく4ヶ月近くの航海が続き1521年3月7日にマリアナ諸島に到着する。上陸したのはグアムのウマタック湾だ。

 ウマタック湾の浜辺では日曜日とあってバーベキューを囲む人たちでにぎわっていた。週末はいつもこんな調子ですよとガイドの安部氏は語る。今回の旅行で大航海時代に思いを馳せることになるとは思っていなかった。私はいつも予習不足だ。艦隊は新鮮な食料を補給しようとしたがトラブルとなり放火・虐殺・強盗を犯してまもなく出発した。この1ヵ月半後マゼランはフィリッピンのマクタン島で戦死している。ちなみに種子島に鉄砲が伝来したのはこの22年後だ。

 観光地の実弾射撃店は銃社会のアメリカならではのことだ。経験しなくてもいいことであったが好奇心が勝った。今となってはどちらかといえば経験しない方がよかったという思いが強い。射撃の感触は不思議なほど薄れている。拳銃についての知識はいくらか増えた。

 男性初心者で他店料金70ドルが26ドルである。357マグナム+44マグナム+45コルトの36発である。簡単な事前指導があり近距離にある宙吊りの人型の紙の標的に向けて狭い屋内で発射する。拳銃は回転式(リボルバー)2つと自動式1つの3種類を使用した。回転式銃には弾薬を自分で装填する。一発撃つごとに撃鉄を起こす。自動式はグリップの中に弾倉を挿入して手渡してくれる。弾丸(ブレット)+薬莢(ケース)+発射薬(パウダー)+雷管(プライマー)=実包(カートリッジ)である。銃はイギリスで生まれた。44口径は0.44インチのことで、1インチが25.4mmだから44口径は11.2mmである。あの安部さんは射撃にはまるで興味を示さなかった。(完)

コメント
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