【奥宮御宝塔】
眠り猫をくぐると左右は国宝の回廊であるが、真っ直ぐ前に奥宮の入口となる坂下門がある。小さな門だが欄間には見事な鶴の彫刻があり、奥社に通じる坂下門は、江戸時代は将軍しか入れなかったので、「開かずの門」とも呼ばれ、これより先は東照宮で最も聖域とされる部分である。
入口の階段から積み重ねてある石は全て一枚石で、階段を登ると石畳、さらに左折してまた長い石畳が続く。石畳が途切れると、その先からは長い階段がいくつか続き、やっと先方に鳥居が見えてきた。鳥居の「東照大権現」の御神号の勅額は、後水尾天皇の宸筆である。
「人の人生は重荷を負うて遠き道を行くが如し急ぐべからず」 東照宮遺訓
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