【陽明門】
日本の誇る世界遺産だけあって、ほとんどの建物が国宝か重要文化財である。その中でも国宝の陽明門には圧倒される。陽明門を飾る彫刻の数は508体で、いずれも当時の技術の最高傑作がつぎ込まれている。その中に子供の彫刻が、二階欄干の重要な部分に9体並んでいる。
画像の5段目に、観光客が陽明門を見上げる画像があるが、上部に6体の彫刻が見える。子供たちが遊べる「平和」を表わし、その中でも中央は、水瓶に落ちた友達を救うのに、大切な瓶を割って助け、生命の大切さを教える彫刻である。この画像に写ってないが、書物を読む彫刻は右隅にあり、勉学よりも命がいかに大切かを教えている。
「完成した瞬間から崩壊が始まる」という故事から、わざと未完成の部分として柱の紋を1本だけ逆にし、未完成の部分を残している。ところで、陽明門の両側に武人がいるが、一般には随身像と呼ぶようである。袴のあたりを見ると、菱形と葵と違う紋に気付くが、これは明智一族の桔梗紋である。しかもおそれ多くも、家康の干支の寅を腰掛けている。今の東照宮を建立した家光の乳母の春日局は、明智一族であるし、日光造営に深く係わる謎の多い南光坊天海も明智一族と伝わる。いろは坂を登る途中に天海が名付けた明智平もあり、こちらも埋蔵金と同じように謎が多い。
(鳥居の先に陽明門が見える) (立派なコウヤマキも一瞥だけ)