Various Topics 2

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地下攻撃兵器が地震を起こす可能性

2012年01月30日 | 国際・政治

21世紀に入って、世界各地で地震が起こっていますが、一部の陰謀説派のなかには、「これは米国が人工的に地震を起こしている」という人たちがいます。

私は、この説については米国の『動機』がイメージできないこともあり、全く信じていませんが、ただし、(狙っているわけではないが)「人工的に地震を起こす」ということは可能であるとは思っています。

さて、米国の地下攻撃兵器開発についての記事を。

ウォール・ストリート・ジャーナル (2012130日)

『米、大型貫通爆弾の性能強化へ イランの地下核施設攻撃視野』

http://jp.wsj.com/World/Europe/node_382968?mod=WSJFeatures

[ワシントン] 米政府当局者によると、国防総省の戦争立案者は米軍が所有する最大の通常爆弾ではイランの最も重装備された地下の核施設を破壊する能力がなく、爆弾をもっと強力にする努力を強化する方針だ。 

 大型貫通爆弾(MOP)として知られる米軍の重量3万ポンド(13.6トン)の「バンカーバスター」は、特にイランと北朝鮮が核開発計画を隠匿するために建設した強固な要塞(ようさい)の攻撃・破壊を目的に設計されたものだ。

しかし、米軍の当初の暫定実験の結果、現在のバンカーバスターでは破壊力が不足しており、イランの施設の一部を破壊できないことが判明した。これはイランが地下施設の防御力を補強したためだという。
 

このため国防総省は今月、岩やコンクリート、鋼鉄を貫通したあとで爆破するようにMOPの性能を向上させるための予算を議会にひそかに要望した。 

 米当局者は、MOPの性能向上努力は、イランの核計画を武力攻撃する可能性に備えた緊急計画強化の一環だと述べている。 

 国防総省はこれまで約33000万ドル(約250億円)を投じてMOPを約20発開発し、ボーイングが製造した。当局者によれば、同省はMOP性能向上のため、追加予算約8200万ドルを求めているという。 

 一部の専門家は、イランが地下深くに建設したような施設に到達できる能力を持った通常爆弾が存在するかどうか疑問を呈している。しかし米国防当局者は、MOPならば核プログラムを後退させるのに十分な被害を与えられると考えている。 

 パネッタ国防長官は26日、ウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで、イランの最深バンカーの一部に対するMOPの欠陥を認めた。同長官は、一層の開発が行われ、近く最深バンカーにも対応可能になると予想していると述べた。同長官は「われわれは今なおそれを開発しようとしている」と語った。 

 オバマ大統領は、米国を含む国際的な制裁によって、イランの核計画を阻止できると信じていると述べている。しかし同大統領は同時に国防総省に対し、軍事オプションを作成するよう要請した。 

 米国は最近数週間、イランとの緊張を緩和しようと務めてきた。しかし国防総省は同時に、緊急対応のための軍事計画立案も進めている。 

 ただし国防総省のジョージ・リトル報道官は「この兵器の開発は、特定の国にシグナルを送るために意図しているのではない」と述べ、「これはわれわれの兵器に必要とされる能力であり、これに投資を継続する」と語った。 

 米当局者は、MOPの改良計画について、暫定実験で明らかになった欠陥を克服するためだと述べ、新たな資金を投じて、イランのフォルドウ濃縮試験施設を含む最深バンカーに対してより効果的な攻撃ができるようにする狙いがあると指摘している。フォルドウ施設は山の中に建設されており、対空砲によって周囲を囲まれていて、米軍の保有する最も協力な武器でさえ標的にするのが難しくなっている。 

 一方、ある国防当局高官は、国防総省は、MOPとその他の誘導爆弾をバンカーの入口と出口に落とすことでMOPの欠陥を補うこともできると指摘した。ただし、これは入口と出口がどこにあるのかの情報があらかじめ得られることが条件という。 

 バンカーの出入口に対する攻撃な成功すれば、敵がこうした現場に出入りすることができなくなり、ウラン濃縮活動を停止ないし遅らせることが可能になる。同高官は「地下深くに施設を建設する利点もあるが、施設には出入りしなければならない」と語った。 

記者: Adam Entous and Julian E. Barnes   

"最深"バンカーバスターおよび核搭載(!)地中貫通爆弾RNEPなどは実戦に使ったことはないにしても、コンピューターによるシミュレーションだけではなく、実験はもう行われていると思います。

「シェールガス採掘が地震を導く」という学者もいますが(私も同意見)、地下貫通爆弾開発に警鐘を鳴らしている学者もいるのではないでしょうか。

シェールガスは少し前までは「自然破壊」に加えて、「地震を起こす」という問題も論じられてきましたが、米国はじめ各国が期待するようになってきたら、こうした学者の声は無視されるようになってきました。

地中貫通兵器開発については、(地震は別としても)危険性、倫理性を唱える学者がいたとしても、最初から無視をされていることでしょう。(Brookings研究所のMicheal Levi氏などが2005年頃、むやみに開発することを危ぶむ論文を書いています。)

罪のない人間を卑怯な手段で殺すだけでなく、自然破壊を起こす武器の開発-何故こういうことが許されるのでしょうか。

地下といえば、福島の原発事故のときに「地下に原発を作ろう」と勉強会を開いた政治家達がいる日本では(『ファシズムが忍び寄ってきている予感』

http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20110605)、核搭載地中貫通爆弾であろうと、その開発を危惧する人はほとんどいないことでしょうね。

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