新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

こちらのワンダーランドもワンダフル

2010-05-03 09:53:14 | 美術館・博物館・アート

ちまたでは、こちら、

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100503_1_2 映画「アリス・イン・ワンダーランド」が話題になっておりますが、私は埼玉県立近代美術館(MOMAS)で開催中の「山本容子のワンダーランド」を観てきました。


展覧会のチラシによれば、


この展覧会は、1970年代以降の代表作を振り返りながら、近年の作品を中心として約200点を展示します。ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』や平安の古典文学に登場する少女の世界をモチーフにしたシリーズをはじめ、新たに取り組んでいる油彩画、さいたま市の鉄道博物館にあるステンドグラスのプロジェクトなども紹介し、山本容子の創作の軌跡を本格的にたどります。多くの人を魅了してやまない"山本容子のワンダーランド"と戯れることができる、またとない機会になるでしょう。


とあります。この中で、あっさりと「約200点を展示します」と書かれていますが、会場に着いて、出品リストを手にすると、それだけで圧倒されます。
A3サイズ両面ビシーっと出品作が並んでいます。

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上の写真の裏も同様にビシーです。


   


展覧会は、副題の「不思議の国の少女たち」のとおり、「不思議の国のアリス」(講談社 青い鳥文庫の新装版なのですが、Amazonでは見つかりませんでした)の装画とか、日本の古典文学に登場する少女たちを描いた「himegimi@heian」シリーズとか、山本容子ワードルが炸裂していました。


山本容子の姫君たち himegimi@heian (100周年書き下ろし) 山本容子の姫君たち himegimi@heian
(100周年書き下ろし)

価格:¥ 2,730(税込)
発売日:2009-05-26


作品の良さもさることながら、展示の仕方にかなり工夫が感じられて、とても楽しい展覧会になっていました。

例えば、池澤夏樹さんの新聞連載小説「静かな大地」(朝日新聞、期間:2001年6月~2002年7月)の挿画として制作された「静物画」シリーズ434点は、「子供」「食べた」「散歩する」といったカテゴリーに分けられて、カテゴリーごとに、箱に入れられたり、掛け軸風に「表装」されたり、和箪笥の引き出しに入れられたりと、趣向が凝らされていました。
特に、障子に仕立てられた「触る」がステキ
静物画」シリーズが展示されていたスペースは、もともと障子風の内装壁を備えている展示コーナーですので、展示スペース、展示方法、作品が見事な調和を見せていました。


山本容子版画集 静物画 山本容子版画集 静物画
価格:¥ 2,940(税込)
発売日:2004-05-26


また、ジャズのスタンダードナンバーをモチーフに制作された「Jazzing」シリーズの展示コーナーでは、実際にジャズが流れていて、描かれた音符や人々がゆったりとしたリズムに合わせて踊り出しそうでした。
クラシックの作曲家をモチーフにした「Composers」シリーズも、オペラをモチーフにした「Opera」シリーズも、観ているうちに、作品が動き出して、音楽が聞こえてくるような気持ちになりましたです。


山本容子のジャズ絵本 Jazzing 山本容子のジャズ絵本 Jazzing
価格:¥ 2,940(税込)
発売日:2006-10-04


   


この展覧会は、鉄道博物館(鉄博)とタイアップして、相互割引をやっています。
鉄博でもらえる「来館記念カード」を持参すると、この展覧会の観覧料が団体料金(一般:900円⇒720円)になりますし、この展覧会の半券を持参すると鉄博の入場料が団体料金(一般:1000円⇒800円)になります。
5月16日(日)までの間にこの展覧会と鉄博の両方に行こうかな? とお考えの方は注目ですよ

せっかくの機会ですし、久しぶりに鉄博に行ってみましょうかねぇ


そうだ、そうだ。MOMASのファンクラブ的なファムスの会員は、会員証を提示するだけで企画展・通常展(MOMASコレクション)を無料で観覧できることから、いつもなら「半券」はありません。
が、この展覧会に限っては、鉄博との相互割引用に「半券(上に写真を載っけました)」をもらえますヨン。

その鉄博には、山本容子さんの作品「過ぎゆくもの」の大ステンドグラスがあります。


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上の写真は、私が開館間もない鉄博に出かけた際(2007年11月)に撮ってきたものです。


山本さんのパブリックアートは鉄博の他にも、東京メトロ副都心線(埼京線沿線住民の私には縁遠い路線新宿三丁目駅JR横浜駅西口地下街でも観られるようです。
私は田端にあるJR東日本 東京支社に出かけた時、そこで山本さんの作品を拝見しことがあります。


   


100503_1_5山本容子のワンダーランド」をかなり楽しめたことから、図録と「山本容子のジャズ絵本 Jazzing」を購入しました。

図録はオールカラーで286ページ。年譜も詳細で、立派な造り、それでお値段は2000円とくれば、買わずにはいられませんでしょ

しかも、ファムス会員は、例によって5%引き(市販本の「山本容子のジャズ絵本 Jazzing」も割引適用)ですので、ますますもって「良い買い物」です


この展覧会は5月16日(日)までです。
北浦和公園の新緑もキレイですので、お出かけになってみてはいかがでしょうか?


【追記】有言実行で、「山本容子のワンダーランド」の半券を持って、鉄博に出撃しました(by クルマ・・・電車だと往復680円、鉄博の駐車場は1日500円)。
ところが、鉄博の駐車場は90分待ち、近所のコインパーキングはすべて満車…。
90分も待っていられるか」と、さっさとあきらめて帰宅しました。
う~む デス。(2010/05/03 13:11)

コメント
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