5月17日の「細川さんちのお宝を拝見(その3)」のつづき、完結編です。
「細川家の至宝-珠玉の永青文庫コレクション-」の最後のコーナー、「東洋美術との出会い」は、その名のとおり、細川護立氏のコレクションのうち、イラン、インド、そして中国の美術品が展示されていました。
かなり権威主義的ながら、約40点ほどの陳列作品のうち、国宝が2点、重要文化財が13点、重要美術品が9点と、半分以上が何かしらの指定を受けたもの。このコーナーだけでも企画展を一つ開催できるほどの「箔」がついています。
私の目で見ても、どれもこれもすんごい作品ばかり。その中から、特に気に入った作品、Best 3をご紹介
まずは、中国・唐時代(7世紀末~8世紀初)の石造仏・如来坐像(右の写真。重要文化財)。
なんとも穏やかな表情で、なごむ、なごむ…
如来坐像と対称的だったのが、これもまた唐時代(8世紀)の菩薩坐像でした。残念ながら画像が見つかりません
この坐像は、かなりリラックスした姿勢でして、大変失礼ながら、菩薩様が酔っ払って、「おめぇなぁ…」とお説教している風情です。
この仏像、「国宝」でも「重要文化財」でも「重要美術品」でもありませんが、好きです
是非、この展覧会、または永青文庫でご覧くださいませ
そして、最後にご紹介するのは、重要美術品に指定されている中国・金時代(12~13世紀)の皿、「月白釉紅斑文盤(げっぱくゆうこうはんもんばん)」。
私が観た展示では、角度がちょいと違っていた(左に90°回転?)気がします。
直径18cm程度の日常的な大きさながら(?)、まるで炎、それも太陽からプロミネンスが立ち上がっているような迫力ある皿でした。
これも、いただけるものなら、もらって帰りたい(それも数枚のセットで)作品でありました。
ということで、事前に予想していた以上、いや、遙かに予想を上回って楽しい展覧会でした。
これは自信を持ってお薦めできる展覧会です。
東京国立博物館での開催は6月6日まで、その後(かなり間合いがありますが)、
の日程で巡回するようです。1年半以上も先の話ながら(どこかで鬼が笑っていそう…)、ご参考まで。