暑からず寒からず、薫風が心地良い好天に誘われて、またまた行ってきました、東京国立博物館(東博)
東博名物(?)の「貸し日傘」も登場する陽気です。
本日開催中の特別展は「細川家の至宝-珠玉の永青文庫コレクション-」 。
細川藤孝(幽斎)から現当主(18代目)・細川護煕元首相に続く細川家(肥後藩主家)の400年の歴史の中で蓄えられ、護られてきた「お宝」満載の展覧会です。
細川家伝来の「お宝」に加えて、16代当主・細川護立氏が収集した古今東西の美術品などが、広い東博・平成館特別展示室をフルに使って展示されていました。
この展覧会で展示されている作品のほとんどすべては、護立氏が「細川家に伝来する文化財の散逸を防ぐ目的で財団法人として設立」した永青文庫のコレクションだそうで、いやはや、一つの家にこれだけのモノが伝えられて、大事に保管されてきたことが驚きです。
しかも、これだけのコレクションが「出張中」となれば、本家の永青文庫(公式HPはこちら)は臨時休業中かと思いきや、しっかりと開館しているというのですから、これまた驚き
私がきょう、「細川家の至宝-珠玉の永青文庫コレクション-」 (東博での会期は4/20~6/6)を観に行ったのは、「たまたまその気になったから」ではありません。
①是非観たいと思っていた「時雨螺鈿鞍」(乗馬用の鞍デス)の展示が5月11日から
②これまた観たいと思っていた菱田春草の「黒き猫」の展示が明日5月16日まで
③NHK日曜美術館での「大名家とアート-細川家の4人の殿様-」の放送が明朝
という状況から、どうしても今日行くしかなかったのですよ(仕事帰りに行く手もありましたが)。
で、行ってみますと、東博の特別展としては異例の空き具合でした。入場待ちの行列なんてものは皆無で、すんなり入れます。
また展示室内も、そこそこ混んでいるものの、展示ケースに張り付いた人混みの外からチラ見しかできなない、なんてこともなく、とてものんびり、ゆったり鑑賞することができました。
やはり、「いなか大名のお宝」のイメージがあるのでしょうか? (永青文庫のコレクションは、美術的にも歴史的にも価値の高い作品が目白押しなのですがねぇ)
出品作品の感想は、明日の「日曜美術館」を観て、反芻してから書くことにしまして、今日のトキメキ写真を数枚載せてお茶を濁しておきます。
まず、平常展の「愛染明王坐像」。
鎌倉時代の作品とは思えない色鮮やかさ お顔も、こわかわいい…
前に来たときもこの像の写真撮影を試みたのですが、あまりにも薄暗すぎて、ブレまくり。今回は展示室の柱の助けを借りて撮影しました。
ちなみに、この像の隣には、これまた色鮮やかな厨子が展示されていて、こちらも撮影したのですが、またもやブレまくりでした
次に、考古展示室の埴輪2体。まずは群馬県薮塚本町の若水塚古墳から出土したという「盾持人(たてもちびと)」。顔の表情と、ちょっと傾いた体が楽しい
そして、コチラは埴輪界のスーパースター「国宝 挂甲の武人」(こちらも群馬県出土)の背中…
彩色されているのか、はたまた、単に汚れが染みついているのか判りません。
ただ、後ろから観ると、かなり胴のくびれた、スマートな武人であることが良く判ります。
ということで(?)、最後はこの1枚。
上野駅の公園口近くから見えた東京スカイツリー。
きょうの高さは、公表値: 368m ですが、いくらなんでも5月4日に見に行ったとき(ブログ記事はこちら)から成長していないってことは信じがたい…。
つづき:2010/05/16 細川さんちのお宝を拝見(その2)