ちょいと間が空いてしまいました(こんなのを「間抜け」と言うのでしょう)が、15日の記事のつづきです。
これまでのところ、私にとって、前に使っていたPM-A920と現在のEP-901Aとの最大の違いは、ADFでも無線LAN接続機能でもなく、「背面トレイ」の有無です。PM-A902は、あらかじめ用紙をセットしておけるカートリッジとは別に、昔ながらの背面トレイがついていました。こんなヤツ
です。
私の場合、いつも決まった用紙というわけではなく、写真用紙とか、安い用紙とか、システム手帳用紙とか、ハガキとか、便箋とか、さまざまな用紙を用途に応じて使い分けています。
ですから、PM-A920の背面トレイは重宝していました。
いやいや、プリンターの背面に手差しトレイがついていることは当然のことで、逆にカートリッジが装着されていることが便利だと思っていました。カートリッジにガバッと用紙をセットしておいても、日光や蛍光灯で変色することがありませんから。
ところが、今使っているEP-901Aは、カートリッジが2段になって2種類の用紙をセットできるようになった代わりに、背面トレイが無くなってしまいました。
これが結構効きます、マイナスに…
普段使っている紙はカートリッジに入れておけば何の問題もありませんが、表面に印刷した紙の裏面に印刷しようしたり、安い紙にモノクロ印刷しようとしたり、特殊な紙に印刷しようとすると、いちいちカートリッジを引き出して、セットしなければなりません。
例えば、5日の記事に登場させた「ミニ6穴ファイル用MISIA星空のライヴVカレンダー」(ラベルマイティで作成)の場合、まずカートリッジを取り出すところから始まります。
価格:(税込)
発売日:
カートリッジの上段を「はがき」用にサイズを合わせて、用紙をセット。
この時、リフィル用紙には穴があいていますので、表裏と上下に要注意です。
片面の印刷が終了すると、今度は裏面を印刷するため、もう一度カードリッジを引っ張りだして、用紙をセット。
いちいちカートリッジをガチャガチャと出し入れするのは、かなり面倒です。
そのうち、機構的に壊れる部分が出てくるのではないか、なんて心配もあったりして…。
また、年賀状のようにカートリッジに入りきらない枚数を 印刷するときも、鬱陶しそうです。背面トレイなら、残り少なくなれば、適宜追加できたのにナ…
ADF(オート・ドキュメント・フィーダー)や無線LAN接続と同じく「無用の長物」化しているEP-901Aの機能がもう一つあります。
それは、SDカードなど、デジカメのメモリー・カードから直接データを読み出して印刷できるという機能。写真は、EP-901Aの前面にあるメモリー・カードのスロットです。
私の場合、デジカメで撮った写真はPCのカードスロットにSDカードを差し込んで、携帯で撮った写真はmicro SDカードをUSB接続用カートリッジに差し込んで、いずれもPCに取り込んでいますので、この機能も用無しです。
こうして見てくると、EP-901A自慢の機能はほとんど使われていません。こんな高機能タイプにする必要はなかった気がしてきました。
でも、「PM-A920よりも上だ」と言えそうな機能もあります(こんな表現をせざるを得ないのがちょいと寂しい
)。それは、CD/DVDトレイが内蔵されていること。PM-A920では、独立した専用ホルダーにCDやDVDをセットして、本体のスロットに差し込んで印刷していました。専用ホルダーが無くなっただけでも、ちょっとした進歩
ではなかろうかと思うわけです。
肝心の印刷品質やランニングコストは、今のところ、PM-A920との大きな差は感じられません。
プリンターに限らず、日本製家電には「高性能のモデルは多機能」という発想で設計されたものが多い気がします。「機能は絞られていても高性能」「そこそこの性能だけど多機能」と、ニーズ(ウオンツ)はさまざまだと思うのですが…。
ここで思い出したのが、今年3月に観てきた「さて、大山崎~山口晃展~」(記事はこちら)のポスター。ポスターに使われている絵は「野点馬圖」という作品で、屋外で茶会を開くための道具一式を内蔵した馬が描かれています。
「野点馬」のような工業製品が多すぎませんか?