ピーター・チャン『最愛の子』は、誘拐された3歳の息子を探し続ける両親の話です。
ネットで調べると、中国では毎年20万人もの子供が誘拐されるとあるし、年間5000件の誘拐があるとも書かれています。
どっちの数字が正しいのでしょう。
子供が行方不明になった親の会があるそうです。
『最愛の子』では、親の会の交流会で、一人ずつ自分の体験や気持ちを語り、それに耳を傾けるシーンがあります。
子供を捜すために仕事を辞めた人。
精神異常とされて入院させられた人。
報奨金目当ての電話が何度もかかってきたが、「希望は飯みたいなもんだ。今は詐欺師の電話さえ恋しい」と話す人。
『最愛の子』にはいろんなエピソードが語られますが、きちんとリサーチしているでしょうから、子供が行方不明になった親たちが実際に経験したことばかりだと思います。
妻が妊娠したので出産許可証を申請すると、第一子の死亡届を出せと言われ、「子供は死んでない」と担当者に文句を言うシーンも事実でしょう。
ちょっと驚いたのが、「自分の不注意のせいで子供がさらわれたんだ」と泣き崩れる母親を励ますために、全員が手拍子を打ちながら、「がんばれ、がんばれ、がんばりましょう」コールをすること。
無理に励まさないのが自助グループの鉄則ですが、国民性の違いなのか、場合によってはこれもありなのか。
それと、母親役の女優さんがいずれも美人ぞろいということ。
映画の最後にモデルとなった人たちが出てきますが、養母はヴィッキー・チャオには似てませんでした。
最新の画像[もっと見る]
- 植松聖「人を幸せに生きるための7項目」 4年前
- 植松聖「人を幸せに生きるための7項目」 4年前
- 植松聖「人を幸せに生きるための7項目」 4年前
- ボー・バーナム『エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ』 5年前
- 森達也『i -新聞記者ドキュメント-』 5年前
- 日本の自殺 5年前
- 日本の自殺 5年前
- アメリカの多様性 5年前
- 入管法改正案とカファラ制度 6年前
- マイケル・モス『フードトラップ』 6年前
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160314-00007875-kana-l14
そのイベントには、死刑存置派の発言者として、江川紹子さんが出席してました。
私はもともと死刑反対派だからなんですが、江川紹子さんには疲れさせられました。江川さんは、そのイベントでだいたい、こう言っていたと記憶しています。
・死刑は存置すべし。日本は法治国家なんだから、それに従えない人達が悪い。
・死刑のかわりに終身刑を設けることに反対。なぜならば、シャバにいる高齢者や、オウム事件の被害者の中では、後遺症で苦しんでいる人がいるのに、社会福祉による手厚い保護を受けられていない。どうして罪を犯した犯罪者が、国の税金で手厚い保護を受けるのか?
・中国にある執行猶予付きの死刑制度を、日本にも設けたらどうか。例えば、3年様子を見て、反省したようなら、死刑を取り下げるといった感じで。
・裁判員制度に対して疑問。裁判員に、死刑という重刑判断をさせるべきではない。
・裁判員たちも、死刑という決断を下したあと、時間の経過と共に、気が変わっていく場合がある。
・宗教的観念から要因を探る、ということは、裁判の場では難しいだろうから、裁判以外の場所でそれはやるべきではないか。
・指示をした麻原と、麻原に従わせられた部下たちが、同じ刑罰でいいのか?
・反省して一審で死刑判決を受け入れている人達が、先に死刑が執行されるなんてあっていいのか?
・控訴や再審をする連中というのは、反省してない連中に決まっている。
・一審で死刑を受け入れた、津田寿美年刑死囚は正しい!
・「学生の修学旅行の一貫で、拘置所に行かせて、高校生と確定死刑囚を会話させる」というイベントがあってもいいのではないかと法務省の人に話をしたら、笑われてしまった。
ちなみに、執行猶予つきの死刑制度とは、毛沢東が考えた死刑制度らしいです。これも江川さん本人が言ってました。
記事と関係ないことをここに書いてすいません!!
・江川さんの話を聞いていると、二言目には
「まあ、日本は法治国家ですからねえ!」と言う癖がありますね。結局、「社会にはなんも非がないし、法治国家のルールが守れない人が悪いのだから、死刑にして殺すのは当然でしょう。犯罪者側の言い分や境遇なんて重要視しなくていいでしょう」くらいの考えしかないようです。
・江川さんがしきりに
「控訴や再審をする人は無反省の人、控訴や再審をしない人は反省している人だから、先に死刑にするな」とか言っていたんですが…
江川さんって、一人ひとりの裁判事情、あまりわかってない人なんじゃないかなと思いました。なのに、死刑制度問題に最近口を挟むようになってきたので、ちょっと胃が痛いです。
・江川さんの話を聞いているとわかるのですが、江川さんは、「すぐに切腹の覚悟を決めた囚人は素晴らしい!」っていうサムライスピリッツ絶賛の人のようです。
・そして、江川さんは冤罪問題についてはまったく触れないんですよね…。そりゃそうですよね…。江川さんの理屈を通すと、冤罪や、刑が重過ぎる人らも、バシバシ確定していくことになりますからね…
きっと、奥本さんが精神的に追い詰められていったという、被告側の事情は、まったくくまないで、
「とにかく3人殺してるんだから、切腹して死になさい!」くらいしか考えられない人みたいですね…
江川さんって、私は前はそんなに悪いイメージがなかったんですが、2日前のイベントで話を聞いてて、ぐったりしました。
どうしても円さんにお話ししたくて、ここに書いてしまってごめんなさい。死刑に関する記事のところに書けばよかったですね(汗)
>・死刑は存置すべし。日本は法治国家なんだから、それに従えない人達が悪い。
EUも法治国家なのですが。
法治国家だから、さっさと執行しろという意味でしょうか。
>・死刑のかわりに終身刑を設けることに反対。なぜならば、シャバにいる高齢者や、オウム事件の被害者の中では、後遺症で苦しんでいる人がいるのに、社会福祉による手厚い保護を受けられていない。どうして罪を犯した犯罪者が、国の税金で手厚い保護を受けるのか?
「手厚い保護」というのがどういうことを指しているんでしょうね。
袴田さんが拘禁障害になったことをどう説明するのでしょうか。
問題は、国の犯罪被害者対策がなっていない、ということですよね。
>・裁判員制度に対して疑問。裁判員に、死刑という重刑判断をさせるべきではない。
・裁判員たちも、死刑という決断を下したあと、時間の経過と共に、気が変わっていく場合がある。
賛成。
>宗教的観念から要因を探る、ということは、裁判の場では難しいだろうから、裁判以外の場所でそれはやるべきではないか。
宗教的理由によって殺人をする人がいるんだから、これはおかしい。
藤田庄市『宗教事件の内側』を読んでほしいです。
>反省して一審で死刑判決を受け入れている人達が、先に死刑が執行されるなんてあっていいのか?
これはそのとおりで、死刑を廃止すべき理由の一つになりますね。
>・控訴や再審をする連中というのは、反省してない連中に決まっている。
冤罪、もしくは部分冤罪の人はどうなるんでしょうか。
岡本茂樹『反省させると犯罪者になります』についてブログに書きます。
江川さんも読んでくれたらうれしいです。
>・江川さんは、「すぐに切腹の覚悟を決めた囚人は素晴らしい!」っていうサムライスピリッツ絶賛の人のようです。
本村さんの、死刑は武士道だ、でしょうか。
江川さんにはちょっとガッカリでした。
関係ない記事のとこにズラズラ書いちゃったもんだから顰蹙買っちゃったかと思ってました (- -;) (円さんのブログは、時間があるときにちょっとずつ読んでますので、記事を無視ってません)
「地下鉄サリン事件から21年の集い」の内容の録音の書き起しを開始してくださっている方がおられます。
http://akaneyamada03.blogspot.jp/2016/03/201631321.html
あ、円さんの話を聞いて、もう一回、私のブログで江川さんについて書きたくなったので、質問させてください。
これについてですが
>EUも法治国家なのですが。
>法治国家だから、さっさと執行しろという意味でしょうか。
それは、「EUは死刑を廃止しているが、この間、パリとかで起きたテロの犯人を死刑にしろと江川さんは言っているのか?」という意味でしょうか?
EUは言うまでもなく法治国家です。
しかし死刑を廃止しています。
江川さんの、法治国家は死刑を存置すべきという論が破綻していますよね。
それとも江川さんが言いたいのは、日本は法治国家である、刑事訴訟法には死刑判決確定後6か月以内に法務大臣は執行を命令しないとある、だからさっさと執行しろ、ということなのでしょうか。
>それとも江川さんが言いたいのは、日本は法治国家である、刑事訴訟法には死刑判決確定後6か月以内に法務大臣は執行を命令しないとある、だからさっさと執行しろ、ということなのでしょうか。
その意味もあると思います。
「地下鉄サリン事件から21年の集い」というイベントの中での会話を思い出しながら書きますが…
イベントの中で、死刑反対派の小川原優之弁護士が、「上訴しないで、確定させてしまった死刑囚は、すぐに死刑になってしまって…(悲)」ということを言ったら、小川原弁護士の真隣に座っていた江川さんが、
「だって、法治国家ですからねェ!
法律で6か月以内って決められているんだから、
仕方ないでしょう?!」
って、即座に冷たく切り返したことは、はっきり覚えています。
江川さんは、そのイベントの中で、少なくとも3回は『法治国家ですからね!』を言った気がします。江川さんは、何か切り返すとき、高確率で「法治国家ですからね!」と言う癖がありますね。口癖になっちゃってますね。
江川さんは、『法治国家ですからね』という切り返しを
「6ヵ月以内で執行という法律がありますからね」
という意味でも使っていましたし、
「犯罪者は法に触れることをすれば、罰せられるのは当然」
という意味でも、
『法治国家ですからね』と言っていたと記憶しています。
江川さんが
「宗教的観念からの追求なんて、裁判以外の場所でやってください!」と言ったら、
藤田さんが江川さんに気を使ってしまって
「…あ、僕も、まさに、今、そう言おうと思ってました…(たじたじ…)」
と、引っ込んでしまったんですよね…(-"-;