三日坊主日記

本を読んだり、映画を見たり、宗教を考えたり、死刑や厳罰化を危惧したり。

死刑について考える15 政府の世論調査

2008年02月27日 | 死刑

政府による世論調査(2004年実施)では、死刑制度の存廃についてこういう結果が出ている。

Q2 死刑制度に関して、このような意見がありますが、あなたはどちらの意見に賛成ですか
 ( 6.0)(ア)どんな場合でも死刑は廃止すべきである
 (81.4)(イ)場合によっては死刑もやむを得ない
 (12.5)  わからない・一概に言えない


この結果から、国民の大多数は死刑に賛成していると言われている。
しかし、本当にそうなのだろうか。

「場合によっては死刑もやむを得ない」とする者(1668人)に、さらにこういう質問がされている。

SQb2 将来も死刑を廃止しない方がよいと思いますか、それとも、状況が変われば、将来的には、死刑を廃止してもよいと思いますか。
(61.7)(ア)将来も死刑を廃止しない
(31.8)(イ)状況が変われば、将来的には、死刑を廃止してもよい
( 6.5)  わからない

「場合によっては死刑もやむを得ない」と考える人は81.4%いる中で、「将来も死刑を廃止しない」と考える人は81.4%のうち61.7%というわけだから、全体の50.2%になる。
「状況が変われば、将来的には、死刑を廃止してもよい」と考える人は全体の25.9%、「今は死刑もやむを得ないと思うが、将来的にどうしたらいいかはわからない」人は5.3%である。

まとめてみると、「死刑制度の存廃についてどう考えますか」という質問の結果はこうなる。
1,どんな場合でも死刑は廃止すべきである  6.0%
2,状況が変われば死刑を廃止してもいい   25.9
3,場合によっては死刑もやむを得ないが、
  将来どうしたらいいかはわからない       5.3
4,どんな場合でも死刑は存続すべきである  50.2
5,わからない                     12.5

つまり、死刑は絶対賛成、廃止すべきではない、と考える人は約半数、それに対して、死刑を廃止してもいいと考える人は3割ということになる。

国民の大多数が死刑に賛成している、だから死刑制度を国民は支持している、と政府が主張しているが、実際はそうではないわけだ。
すごくずるいと思う。

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13 コメント

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Unknown (Unknown)
2008-02-27 12:06:16
死刑廃止の前に、やる事があるだろ。



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Unknown (Unknown)
2008-02-27 20:20:42
リンク先の文面を読んだけど、「国民の大多数が死刑に賛成している」なんて記述はどこにも書いてないよ





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Unknown (Unknown)
2008-02-28 07:55:01
それだけ死刑にされてもおかしくない馬鹿が増えてきたってこった。
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Unknown (Unknown)
2008-02-28 20:48:33
ずるい?

都合が悪くなると論点をズラして逃げる貴方に言う資格あるの?
返信する
政府と存置派の考え ()
2008-02-28 21:47:41
>リンク先の文面を読んだけど、「国民の大多数が死刑に賛成している」なんて記述はどこにも書いてないよ

リンク先に書いてあるのではありません。
政府は世論の多数が死刑制度を支持していると言っています。
鳩山邦夫法相は2月1日の参院予算委員会でこのように答弁しています。
「死刑制度というものについては、これはそれぞれの国にそれぞれの考え方があり、世論というものもあろうかと思いまして、内政上の相当重要な課題であると思っておりまして、我が国においては凶悪あるいは重大、そういう犯罪に対して厳しく当たるべきだというのが世論の大勢であると考えております」
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kaigirok/daily/select0114/169/16902010014003c.html
鈴木宗男議員の平成20年2月4日提出「死刑制度を取り巻く国際的趨勢と死刑制度に対する政府の認識に関する質問主意書」にこういう文章があります。
「死刑制度に対する政府の見解として「死刑の存廃は、国民世論に十分配慮しつつ、社会における正義の実現等種々の観点から慎重に検討すべき問題であるところ、国民世論の多数が極めて悪質、凶悪な犯罪については死刑もやむを得ないと考えており、多数の者に対する殺人、誘拐殺人等の凶悪犯罪がいまだ後を絶たない状況等にかんがみると、その罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては、死刑を科することもやむを得ず、死刑を廃止することは適当でないと考えている。」と、死刑制度の必要性を述べている」
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a169049.htm
死刑存置派の人たちの死刑賛成の理由の一つが国民世論の支持です。
たとえば、「擁護派の板倉氏は、圧倒的な世論の支持と、凶悪犯罪への心理的な抑止効果を、存続すべき理由の根拠に上げる」
http://www.videonews.com/cross-talk/001010/000978.php
しかし、死刑制度に「圧倒的な世論の支持」があるわけではないんですね。
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Unknown (Unknown)
2008-02-29 07:51:49
2004年の法務大臣は鳩山さんですか?

2004年=平成20年ですか?

また論点ズラしてるよ、この坊さん。

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論点がわかってない ()
2008-02-29 18:14:44
2004年の世論調査をもとに、政府や大臣は国民世論の大多数が死刑に賛成していると言ってるわけです。
しかし、その世論調査をよく見ると、大多数が死刑賛成ではないんですね。
2004年の法務大臣が誰かということは関係ありません。
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不正 (ken)
2009-02-03 17:11:22
なぜ政府はこのように不正なアンケートを行うのでしょうかね。
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情報操作 ()
2009-02-04 15:36:07
情報を操作して、世論を死刑賛成に持っていこうとしているんでしょうね。
実際、それが成功して、国民の大半が死刑に賛成だとみんな思ってるわけです。
被害者は極刑を求めているんだと思うのも、情報操作の影響が大きいと思います。
都合のいい情報だけを流すのは国だけではなく、メディア、会社、そして我々も同じことをしています。
だまされないようにしないと。
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Unknown (Unknown)
2009-02-18 08:56:55
政府は基本的に制度を変えたくないと思っているだけだと思います。
変えるということは現状を否定することですので政府の威信が揺らぎます。

良くしようという変革も政府にとっては否定されることに他なりません。
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