30歳半ばをすぎた頃から、いろいろなことに興味をもつようになった。絵を描いたり、お茶を立てたり、ギターをひいたり、サックスを吹いたり、野球をしたりと。暇があるわけでもないのに、何にでも手を出したくなる癖があるらしい。
しかし、こうした私には、これまでに挫折した趣味も多い。
けっこう長くやっていたのが釣り。道具も揃えて、海釣りのあらゆるジャンルに挑戦したが、釣果は今一つの日々。
その次に始めたのが囲碁。これも通信講座の上級までやったが、対戦してもちっとも勝てない。
熱しやすく冷めやすい性格なのか。使わなくなった道具だけが物置きを占領している。何をやっても中途半端。格好だけはいっちょまえだが、ちっとも上達しない。
40の手習いで、いろいろとやってはいるが、どれもこれも人に自慢できるまでにはいたらない。自信喪失と劣等感だけがしんみり残る。
でも、最近、発想を変えてみることにした。下手の横好きでいいじゃないかと。
うまくはなくても、楽しんでやろう。無理をしないで、続けてみようと考えたら、気が楽になった。
他人よりうまくやろうとか、人目をひいて、もてはやされたいという気持ちをもっていると、楽しいはずの趣味が苦痛になる。
40の手習いはまだまだ続く。
いや、続いてほしい。
いや、続けなければ。
また肩に力が入ってしまった。