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社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

無期転換の際知っておきたい助成金(キャリアアップ助成金)

2016-07-24 22:09:29 | 労務管理

昨日は私の講師時代の合格者の集まりであるBBクラブの年に2回の勉強会でした。法改正講義と、テーマ別の講義及び開業体験談が10時から17時まで行われるのですが、昨日の内容はそれぞれとても講師の個性が出ておりまた非常にそれぞれ深い内容だったと思います。

テーマ別の講義は今回は「思い出そうシリーズ」と銘打ち「あれからどう変わった?老齢年金」。特に時系列に繰り下げができたりできなかったりと複雑に変化していったという説明は、そういえばその説明でずいぶん苦労したもんだったなあと懐かしく思い出しました(まさに思い出そうシリーズ)。講師の個性とマニアックさが上手くコラボして聞いていて楽しかったです。きれいに作られてあったパワーポイントより講師が使い慣れたホワイトボードの説明の方が抜群に分かりやすかったことも面白いなあと思いました。

また合格者OBの「成年後見人について」のお話は、実際に成年後見人として経験した事例を詳しく聞くことができて、あとで二次会で皆が言っていたのは話を聞きながら映像が目に浮かぶようであったと。成年後見人制度は、東京会の社会貢献委員会などでも話を聞くことがこれまでもあったのですが今回の講義を聞いてかなりイメージができました。非常にたいへんな仕事ではあると思いますが、今後はますます必要とされる仕事でもあるのだろうと思いました。みんなの中に強い印象が残ったと思います。

いずれにしても二次会ではいつも通り今日の勉強会の講義内容の中で学んだことや、印象、関連した自分の仕事についての話などで盛り上がりました。

私が担当した法改正講義の内容の中では一番インパクトが強かったのは、「キャリアアップ助成金」とのこと。昨今の労働環境の内容や、来年1月の育児介護休業法の改正内容などをポイントと考えて講義を組み立てていたので若干予想と異なりました。

計画を作り提出し、就業規則に契約社員から正社員転換や無期転換できる制度を規定した上で実際に転換した場合に支給される助成金なのですが、東京都からの上乗せもあるため、中小企業であれば60万円と50万円で一人計110万円支給されます。また助成金の対象にはならないことが多い大企業であっても国から45万円と都から40万円と一人85万円が支給されるのです。15人まで対象とすることができるため、一挙に正社員化や無期転換かを図る場合の受給額はかなりの額になります。特に労働契約法の無期転換の申込権が発生する前に無期転換等の仕組みを導入する企業は今のうちにこの助成金を念頭に置いて制度設計していく必要があります。

以下詳しいパンフレットになります。

●厚生労働省「キャリアアップ助成金」

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000129424.pdf


●東京都正規雇用転換促進助成金
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2015/04/DATA/20p4e100.pdf

年に2回のBBクラブの勉強会は、一番長い付き合いである会員とは20年以上のお付き合いになりました。参加してくれる会員はだいたい同じ顔触れですので、毎年会っているためか20年たってもあまり変わっていないように思います。でもそれぞれ会社での地位が高くなったり、合格後子供が生まれ下の子が小学校に入って少しゆとりができたりと取り巻く環境はそれぞれ変わってきました。また合格できるかなあと心配だった受講生が合格し、社労士の資格を携え就職してちゃんと仕事を続けているということを聞けばホッとうれしく思ったりします。

15年の講師生活でしたが、これほど大きな財産を得ることができたことは本当に感謝です。今回も勉強会の前に連合会の委員会でインドネシア社会保障関係行政の方を迎えたり、事務所関係でもあれこれ忙しかったことがありヘトヘトな中で迎えた勉強会だったので、無事みんなが講義の中でそれぞれに気づきを得たという感想を聞けてホッとしました。昨日はぐっすり寝て今日はすっきりしていました。

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