百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

微笑みは祈り

2010-09-12 21:43:49 | Weblog
JICAでケニアに行って帰ってきた人がいう
「彼らは貧しくはあるが、心は豊かで共に生きる知恵を持つ」と。
また「日本に来ないか?」と声をかけると
「笑顔のない国は好きじゃない」
「自殺者が多い国は少し怖い」
「道ですれ違がっても挨拶する人がいない国って信じられない」と。
東南アジアに何度も行ったことのある人は
『カンボジアのゴミ山の上でゴミをあさりゴハンを食べる子供達は屈託なく笑う』という。
『インドで今日子供を無くした母親は、「夕飯の支度がある」と微笑んだ』という。
私たちの求めた“豊かさ”とは何だったのか。
年間3万人もの自殺者が出る国は武装地域よりも危険だという。
憎悪や敵対から生まれるものはないが、“微笑み”は“祈り”に近くやすらぎを私たちに教えてくれる。

京都太秦物語

2010-09-12 01:31:58 | 季節
昨今の行方不明の高齢者問題等に代表される現代社会における希薄な家族の関係・地域の関係は、戦後、われわれの求めてきた豊かな社会が大きく見落としてきたものなのではないだろうか。異常な競争社会の中、どうしても切り捨てがちな社会に対して、「寅さん」シリーズや「学校」シリーズ、「おとうと」等で決して見捨てない社会のあり方を提案し続ける山田作品は、ほんとうの豊かさや社会のあり方のテーゼであり、その松竹独特の家族の描写を通した社会の投影手法は、戦後の小津作品とはまた異なった視点ではあるが、しっかり価値伝承されていることにあらためて感激する。
今回、山田監督は学生達との共同製作の中で、製作技術を教える一方、日々生きる人間の生き様を伝えたかったのであろう、また社会におけるチームワークの大切さを実感して欲しかったのであろう、それは映画の中において、一つひとつの家族が丁寧に描かれ、ロケーションハンティングが真摯に行われた様子からも深く伝わってくる。
最後に白川静先生へのオマージュといわれたこの作品「京都太秦物語」は、なんとも懐かしい京都の風景と昔と変わらぬ人たちの人情を感じさせてくれ、なんだかほっとさせてくれた。
ありがとう、山田監督。これからもお元気で。