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マスク着用の大弊害 5回

マスク着用の大弊害

5回

子どもが表情を学べない

 和田氏はまた、子どもへの影響を指摘する。

「わたしがいちばんまずいと思うのは、子供が母親や周囲の大人の表情、特に笑顔を見ないで育ってしまう事です。母親の笑顔を見られないと、子どもは精神的に不安定になり、また、表情を見ないで育つと、コミュニケーションをとるうえで不利が生じます。母親が怒っているときの顔と、喜んでいるときの顔の違いを、言葉だけで理解しなければならないのは、望ましい状況ではありません」

 国立成育医療研究センターの調査では、小学校高学年から中学生のⅠ~2割に、うつ症状が見られたという。これもマスク着用と関係があるのだろうか。

「その原因がマスク社会にあるのか、コロナ禍によるコミュニケーション不足にあるのか、即断できませんが、うつ気味になった時、周囲の人たちの笑顔が見えない状況が良くないことは、間違いありません」(同)

 臨床心理士でスクールカウンセラーも務める明星大学の藤井 靖准教授も、子どもへの影響を実感している。

「乳幼児を含む低年齢の子どもたちが感情を学ぶプロセスに、モデリングがあります。子どもは大人がどういう場面でどういう表情をするか、マネしながら学んでいくのです。ところがこの2年半、人はどんなときにどんな感情の時にどういう表情をするかといった今まで自然に学べたことが学べていません。

 実際イタリアの研究で、小学校3年生ぐらいまでの子どもは、マスクで顔の下半分が隠れると、表情を読み取るときの正答率が半分ほどに下がる、という結果が出ています」

 マスクで表情が見えないことのうつなどへの影響も無視できないようで、「自分の感情を発散し、他者と共有することができないと、うつの傾向が強まる人が出てきます。

 もちろん子供のうつが増えてきた背景には、外出の機会の減少や運動の制限もあると思います。例えば東京都では、ドッジボールやバスケットボールなど、ヒトと道具を共有する遊びは、休み時間にも体育の時間にも再開していないところが多い。

 ストレスホルモンを減少させる運動が制限されれば、うつなどを発症させる要因の一つになるでしょう。そうした背景の一つに、マスク着用もあると考えています」続く

 

 

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