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マスク着用の大弊害 6回

マスク着用の大弊害

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 うつにまで至らずとも、子供の成長を支えるコミュニケーションに支障をきたしている例は多い。

藤井准教授が続ける。

 「子どもの中には声が小さい子や、言葉でうまく表現できない子がいますが、例えば、教室ですれ違いざまにぶつかるなどしてトラブルに発展したとき、一方の子が『ごめんね』と言っても、マスクの影響で聞こえない。

 または申し訳ない気持ちを顔で示していても、マスクで隠されて伝わらない。コロナ以前には問題にならなかったそんな話が、私のもとに相談としてつながってきます。

  大人に比べて経験の少ない子供の間で誤解に基づく不和が増えてきているのだと思います」

それはトラブルの多寡にとどまらず、子供の成長にダメージを与えてしまいかねない。

  「人と強調して物事に取り組む力や耐久力、自生する力などを含むコミュニケーション能力として、近年、非認知能力が注目されています。

  最近ではIQで示される学力より、生きていくうえで大事な力だと考えられていますが、海外の研究では、子どもの非認知能力が、コロナ禍前を100とすると、8割ぐらいしか高められていないという結果が出ています。

 私も以前はこどもの脳は柔軟なので取り返せると考えておりましたが、コロナ禍が長引いて、本当に取り返せるのか心配になってきました」

 

口は「気持ち悪い」

 みらいクリニックの今井一彰院長は、子どもへの身体的な影響を懸念する。

「マスクをしていると呼吸が苦しくなり、口の中も乾き、口呼吸が増えてしまいます。すると歯並びが悪くなり歯肉炎が増え更には落着きが無くなることにもつながります

 どういう因果関係か。「歯は唇を閉じていることで、前方への飛び出しを抑えています。だから口呼吸で口を開け続けていると、出っ歯になってしまう。

 また過蓋咬合と言い、悪いかみ合わせも増えます。さらに口呼吸では炎症性の物質が増えそれが咽頭扁桃肥大にもつながると言われます。

 友人の歯科医たちも歯肉炎が増える、虫歯の酷い子供が増える、と話しており、そうした弊害は今後、顕在化すると思います。マスクのために鼻呼吸がしにくいことの影響も無視できません。

  鼻呼吸には脳を冷やす作用もあるのですが、口呼吸になると前頭葉が冷えず、情動的な処理ができなくなって集中力が失われます」続く

 

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