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A・C・ジョビン ㊹ 映画 「黒いオルフェ」より ”フェリシダーデ” アゴスティーニョ・ドス・サントス

 アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)とヴィニシウス・ヂ・モラエス(Vinicius de Moraes)の1956年の戯曲「オルフェウ・ダ・コンセイサォン(Orfeu Da Conceicao)」を映画化したいというフランスの映画プロデューサーの申し入れが1950年代後半にあり、1959年に「黒いオルフェ(Black Orfeus)」のタイトルでマルセル・カミュ(Marcel Camus)監督で映画化されました。ただ映画化の際に音楽は変えるという条件だったので、アントニオ・カルロス・ジョビンとルイス・ボンファ(Luiz Bonfa)が、新しく音楽を作曲しました。

 オリジナル・サウンドトラックはルイス・ボンファ作曲の「黒いオルフェ」のテーマ曲”カーニバルの朝(Manha de Carnaval) ”や、アントニオ・カルロス・ジョビンの”フェリシダーデ(Felicidade)”など名曲が収録されています。

 映画はカンヌ映画祭でパルムドールやアカデミー外国映画賞を受賞して世界中でヒットしました。私はこの映画を観ましたが、前半から中盤まではサンバやボサノヴァが流れ、カーニヴァルの踊りも躍動感があって素晴らしいのですが、後半になって全身黒タイツの死神がでてきてからは観念的になってしまいひたすら退屈でした。

 

 

 アゴスチーニョ・ドス・サントス(Agostinho dos Santos)(1932年生~1973年)はブラジルの歌手・作曲家で1953年の初レコーディングから、1958年にジョアン・ジルベルト(Joao Gilbert)で有名な”想いあふれて(Chega de Saudade)を吹き込むまで、20曲SPをリリースしています。その中にはビル・ヘイリー(Bill Harey)のロック・ンロールのカヴァーもあり、もともとは若い人向けの歌手でした。1959年に映画「黒いオルフェ」のオーディションに合格し、”フェリシダーデ”を歌い、一躍有名な歌手になりました。このオーディションにはジョアン・ジルベルトも参加していました。

 UPしたのは、1959年にレコーディングされた”フェリシダーデ”のギター・ヴァージョンです。アゴスチーニョ・ドス・サントスは”フェリシダーデ”を何回も録音していますが、このギター・ヴァージョンが一番良いと思います。

 

 

 

 アゴスチーニョ・ドス・サントスが1959年にレコーディングした、”フェリシダーデ”のボンゴ入りラテン・アレンジ・ヴァージョンです。

 アゴスチーニョ・ドス・サントスの”フェリシダーデ”は、この他にもアントニオ・カルロス・ジョビンのピアノ伴奏での録音、歴史的な1962年のカーネギー・ホールにおける「ボサノヴァ・コンサート」でのライブ録音があります。

 

 

 

 

 映画「黒いオルフェ」で使われた効果音入りの、”フェリシダーデ”です。

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A・C・Jobim ㊸ 「ヂンヂ」 ブロッサム・ディアリー、アストラッド・ジルベルト

 アントニオ・カルロス・ジョビン作曲の”ヂンヂ"(Dindi)はフランク・シナトラのアルバム「Francis Albert Sinatra & Antonio Carlos Jobim」(1967年)に収録されています。

 1980年代以降にはサラ・ヴォーン(Sarah Vaughn)、エラ・フィッツジェラルド(Ella Fitzgerald)、リタ・ライス(Rita Ryce)、エリアーヌ・エリアス(Eliane Elias)など多くの歌手や演奏家によってカヴァーされました。

 

 

 アメリカの女性ジャズ・ヴォーカリスト、ブロッサム・ディアリー(Blossom Dearie)のアルバム「Soon It's Gonna Rain」(1967年)から”ヂンヂ"(Dindi)です。ブロッサム・ディアリーといえばウィスパー・ヴォイスだけがとりあげられますが、1950年代にVerve レコードに録音したアルバムを聴けば、スウィングするピアノとヴォーカルが一級品であることがわかります。

 

 

 

 アストラッド・ジルベルト(Astrad Gilbert)のアルバム「The Album)1965年から”ヂンヂ"(Dindi)です。

 

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A・C・JOBIM ㊷ 「ヂンヂ」 アントニオ・カルロス・ジョビン

 

 アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)のアルバム「The Wonderful World Antoni Carlos Jobim 」(1965年)から、”ヂンヂ(Dindi)”です。ジョビンにとっての初レコーディーグになります。

 

 

 

 アントニオ・カルロス・ジョビンのアルバム「Terra Brazilis」(1980年)から”ヂンヂ”(Dindi)です。クラウス・オーガーマンのオーケストレーションをバックに丁寧に歌うジョビンのヴォーカルは、上手いとはいえませんが味わい深いです。

 

 

 

 アントニオ・カルロス・ジョビンのアルバム「Live at Minus」(1981年のライヴ録音、リリースは2004年)から、ピアノ弾き語りで”ヂンヂ”(Dindi)”です。

 

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A・C・Jobim ㊶ 「ヂンヂ」 シルヴィア・テリス

 

 シルヴィア・テリス(Sylvia Telles()のアルバム「The Music Of Jobim」(ELENCO)(1965年)は、彼女にとって2枚目のアントニオ・カルロス・ジョビン集で、12曲中11曲がジョビンのナンバーです。米国では「Sylvia Telles Sings the Wonderful Song of Jobim」(1965年)のタイトルでKAPPレコードからリリースされました。

 シルヴィア・テリスのアルバム「The Music Of Jobim」から”ヂンヂ(Dind)です。3回目の録音ですが、シルヴィア・テリスは英語の発音が美しく、ヴォーカルも表現力が増してさらに上手くなっています。

 

 

 シルヴィア・テリス、エドゥ・ロボ(Edu Lobo)・タンバトリオ(Tamba Trio)・Quartet Villa Lobosのコンサートを収録したアルバム「Reencontion」(ELENCO)(1965年)から"フォトグラフ(Fotografia)"~”ヂンヂ”(Dind)のメドレーです。

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A・C・Jobum ㊵ 「ヂンヂ」 シルヴィア・テりス

 アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)が1959年に作曲した”ヂンヂ"(Dindi)(作詞アロイジオ・デ・オリヴェイラ(Aloysio de Oliveira)は、公私ともに親しかったシルヴィア・テリス(Sylvia Telles)のために作った曲です。タイトルの”ヂンヂ"(Dindi)はシルヴィア・テリス(の愛称でした。シルヴィア・テリスはこの曲が大のお気に入りで3回レコーディングしています。

 

 

 シルヴィア・テリスのアルバム「アントニオ・カルロス・ジョビン集」(1959年)から、”ヂンヂ"(Dindi)です。

 

 

 

 シルヴィア・テリスは自分の愛称が歌になった”ヂンヂ"(Dindi)を、「アントニオ・カルロス・ジョビン集」から1年後にリリースされたアルバム「Amor Em Hi-Fi」(1960年)でもアレンジを変えてレコーディングしています。

 

 

 

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A・C・Jobim ㊴ 「フォトグラフ(Fotografia)」 ナラ・レオン、アストラッド・ジルベルト

  アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)④で、”フォトグラフ(Fotografia”をナラ・レオン(1977年録音)とジョビン(1967年録音)でUPしましたが、他にもレコーディングがありましたので追加してUPします。

 

 

 ナラ・レオン(Nara Leon)のアルバム「dez anos Depois」(1971年)から、”フォトグラフ"です。ギター伴奏だけのナラ・レオンのヴォーカルが、静かに深く心に入ってきます。

 

 

 

 アストラッド・ジルベルト(Astrad Gilberto)のファースト・アルバム「Album」(1965年)から、”フォトグラフ"です。センスの良いマーティー・ペイチのアレンジが、ボサノヴァのモダンで爽やかなフィーリングに合っています。    

 

 

 

 

 

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A・C・Jobim ㊳ "Demais" "Canta Canta Mais" シルビア・テリス、ナラ・レオン

 アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)作曲の ”Demais(ヂマイス")、作詞はアロイジオ・デ・オリヴェイラ(Aloisia De Oliveira)です。

 この曲はジョビンらしい、ロマンティックな歌だと思うのですが録音が少なくシルビア・テリス(Sylvia Telle)s)の他には、マイーザ(Maysa)、ナラ・レオン(Nara Leao)がアルバム「Des Amos Depois」(1971年)で、1990年代に小野リサ、Ana Caramがレコーディングしています。

 

 

 シルビア・テリスのアルバム「アントニオ・カルロス・ジョビン集」(1959年)から”Demais"です。

 

 

 ナラ・レオンのアルバム「Des Amos Depois」(1971年)から、"Demais"(ヂマイス)です。ギターだけでの伴奏で、しっとりと歌うナラ・レオンのヴォーカルが心にしみます。

 

 

 

 アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)が1958年に作曲した”カンタ・カンタ・マイス(Canta Canta Mais)"、作詞はヴィニシウス・デ・モラエス(Vinicius De Moraes)です。

 ジョビンはアルバム「Terra Brasilis」(1980年)、「In Edito」(録音は1987年、一般にリリースは1994年)で2回録音しています。UPしたのはジョビンのアルバム「In Edito」からです。「もっと歌を」という、クラッシクの宗教歌のような祈りを感じます

 

 

 シルビア・テリスは「アントニオ・カルロス・ジョビン集」(1959年)と、ライブ・アルバム「Reenincontro」(1966年)(シルビア・テリス、Edu Robo(エドゥ・ロボ)、quinteto Villa-Lobos}で録音しています。UPしたのは「Reenincontro」からです。    (Kann Dorao)

 
 
 

 

 

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A・C・Jobim ㊲ "Medo De Amar" ナナ・カイミ

 アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)作曲の ”Medo De amar" 、作詞はヴィニシウス・デ・モラエス(Vinicius De Moraes)です。エリゼッチ・カルドーソ(Elizete Cardoso )のアルバム「Cancao De Amor Demais」(1958年)に収録されました。

 女性歌手ナナ・カイミ(Nana Caymmi)がアルバム「Same」(1975年)と「Nana Caymmi/Wagner Tiso」(1987年)、ミルトン・ナシメント(Milton Nascimento「Novas Bossa」(1989年)、他にもジョイス(Joice Moreino)、ジョアン・ボスコ(Joao Bosco)、 トッキーニョ(Toquuinho)などが録音しています。

 

 

 アントニオ・カルロス・ジョビンのアルバム「Tom Canta Vinicius」(1990年ライブ録音、2000年リリース)より”Medo De amar”です。 地味ですが美しいメロディーを丁寧に歌うジョビン、幻想的なフルート、ピアノの間奏も女性ヴォーカルもやさしく心に響きます。

   Tom Jobim, piano  vocal Paula Morelenbaum vocal
 Paulo Jobim, guitar  vocal
 Danilo Caymmi, flute  vocal
 Jaques Morelenbaum, cello

 

 

 

 ナナ・カイミのアルバム「Same」(1975年)から”Medo De amar)です。抑え気味に歌うナナ・カイミのヴォーカルが、より深くメロディーの美しさを表現しています。

 アルバム「Nana Caymmi/Wagner Tiso」(1987年)はライブですが、ワグナー・ティッソ(Wagner Tiso)の華麗なイントロの後に、ナナ・カイミが歌いだすと拍手と歓声が起きます。ブラジルの音楽ファンはジョビンのこんな曲まで知っているのですね。

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A・C・Jobim ㊱ ”Modinha" (モヂーニャ)

 アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)作曲の ”Modinha" (モヂーニャ) 、作詞はヴィニシウス・デ・モラエス(Vinicius De Moraes)です。

 ジョビン自身この曲を好きだったようで、「Tom Canta Vinicius」(1990年ライブ録音、2000年リリース)だけでなく、「Terra Brasilis」(1980年)、「Em Minas Ao Vivo 」(1981年録音、2004年リリース)、「In Edito」(1997年録音、一般には1994年リリース)と、自身のアルバムで何回も演奏をしています。

 

 

 アントニオ・カルロス・ジョビンのアルバム「Em Minas Ao Vivo 」(1981年ライブ録音)から、ジョビンのピアノ弾き語りで”Modinha" (モヂーニャ)です。

 

 

 

 アントニオ・カルロス・ジョビンのアルバム「Terra Brasilis」(1980年)から、クラウス・オーガーマンのオーケストラ・アレンジで”Modinha" (モヂーニャ)です。

 

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A・C・Jobim ㉟ ”Modinha" (モヂーニャ) エリス・レジーナ

 アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)作曲の ”Modinha" (モヂーニャ) は、1956年に舞台劇「Orfeu da Conceição」で、劇中ヴィニシウス・デ・モラエス(Vinicius De Moraes)のモノローグの場面に使われました。1958年にヴィニシウスが歌詞を付け、エリゼッチ・カルドーソ(Elizeth Cardoso)によって初録音されました。

 

 

 エリゼッチ・カルドーソの初録音後、この曲は歌手や演奏家に取り上げらることがなく、エリス・レジーナ(Elis Resina)とジョビンのアルバム「ELIS with TOM」(1974年)で、エリスの歌が録音されました。エリス・レジーナの歌の上手さと、抜群の表現力によって、メロディーの美しさが浮かび上がってきます。

 

 

 

 アントニオ・カルロス・ジョビンのアルバム「Tom Canta Vinicius」(1990年ライブ録音、2000年リリース)より”Modinha" (モヂーニャ)です。

 

 

 

 舞台劇「Orfeu da Conceição」(1956年)で、ヴィニシウス・デ・モラエス(Vinicius De Moraes)のモノローグのシーンです。バックに”Modinha”(モヂーニャ)が演奏されています。

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