Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

トリニク(カシワハナダイ)

2018-02-26 19:26:52 | ハタ科

朝はドンヨリでしたけど、時間と共に気持ちのいい青空になった本日のやんばるです。

風はヒンヤリでしたが、陽光のおかげで過ごしやすい一日になりました。

段段と日が長くなっているのを感じ、気温も温かくなっているのを感じるこの頃。

今週末は夏日になる予報になってたりします…。

風は北~北東。曇のち晴れ。

■■

『かしわ』と聞いて何が浮かびますか。

サッカーチームですか、植物ですか、それとも鶏肉ですか。

僕は京都出身でして、鶏肉のことは普通に『かしわ』と言ってましたし、むしろ『かしわ』としか言わなかったのですが、これが誰にでも通じる言葉ではないということを沖縄で暮らすようになって知りました。地域とジェネレーションとの二つの壁に阻まれて、通じないことがたびたびありましたから。

『かしわ』は本来鶏肉を指すのではなく、『羽毛が茶褐色の鶏』のことを指す言葉だったのだとか。つまり鶏の種類というか品種というかを指す言葉だったというわけ。

柏餅に使う柏の葉の色に似ていることが由来なのだそう。現在は『かしわ』のことを『黄鶏』と書きますが、これは当て字のよう。

また鶏肉を『かしわ』という別名で呼ぶのは、方言だけでなく隠語でもあるのだとか。

食肉を禁止されていた時代に、肉の名称を普通に呼ぶことが出来なかったので、植物に例えて呼んだのだそう。

『かしわ』以外にも猪肉なら『ぼたん』、鹿肉なら『もみじ』、馬肉なら『さくら』なんて隠語があります。

因みに上記の肉を、全部食べたことがありますか? 僕はあります。お肉全般大好きですから。

ところで、ここまでに『鶏肉』という漢字が何度か出てきましたが、これを何と読んでましたか?

『とりにく』と読んでました?

『鶏』という字は『けい』あるいは『にわとり』としか読めません。だから本当は『鶏肉』は『とりにく』とは読めません…でした。

しかし『鶏肉』を『とりにく』と読むことが浸透しているため、平成13年から14年にかけてマスコミ各社で話し合い、『鶏肉』を『とりにく』と読むことにしようと決めたのだそう。つまり『鶏肉』を『とりにく』と読むのは、放送用語なのだそうです。

■■

さて…

〈ハタ科ハナダイ亜科ナガハナダイ属カシワハナダイ Pseudanthias cooperi 18年1月25日 沖縄島安和〉

画像は雄個体。

〈同種別個体 同日 同ポイント〉

こちらは雌個体。

このポイントでの生息数が少ないせいなのか、1対1のペアで暮らしてます。

最初の質問に戻りましょう。『かしわ』から何を思い浮かべますか。

サッカーチーム、植物、それとも鶏肉?

本種の和名の『かしわ』は高知県柏島の『柏』だそうです。

 


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