Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

よく考えろ…(タイワンブダイ)

2017-06-02 18:58:00 | ブダイ科

朝からずっと雨降りな本日のやんばるです。

気温も上がらずムシムシ感もなく、久しぶりにヒンヤリとした雨。

肌寒~い感じの一日…。

ただし海はベタベタの凪でした。

風は北東。雨。

■■

チェチェメニ号という名をご存じでしょうか。

1975年の沖縄海洋博覧会のとき、サタワル島という島から47日間で3000kmを走破して沖縄にやってきた船の名前です。

船といっても全長8m、乗員6名のアウトリガーカヌーですが。

その航海を記録した〈チェチェメニ号の冒険〉という映画を見たことがあります。

僕が小学生のときに、町の公民館で上映されたものです。

夜空の星の配置と言い伝えを頼りに航海する姿にかなり感動したのを憶えています。

その後、大阪の民族学博物館で実物のチェチェメニ号を見てさらに感動した記憶も…。

今振り返ると、山奥の田舎で育ってた僕にとって、〈チェチェメニ号の冒険〉が、最初に海に魅了された経験だったのかも…とか思えたり。

■■

さて…

〈ブダイ科ブダイ属タイワンブダイ Calotomus carolinus 17年4月20日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

和名は台湾ですが…

学名種小名は『カロリン諸島の』の意。

カロリン諸島とは、西太平洋、ミクロネシア南部にある諸島。

すなわち、パラオ諸島、ヤップ島、チューク諸島、ポンペイ島、コスラエ島、そして前述のサタワル島です。

因みに『チェチェメニ』とは、サタワルの言葉で『よく考えろ』という意味だそう。

近代的なテクノロジーを一切使わずに、先達の知恵と乗組員の技で航海した船の名前として相応しく思えますね。

ただ僕の記憶が正しければ、確かこの名前は、船の持ち主が夫婦げんかのときに奥さんに「チェチェメニ!」と叫んだことが由来だったような…。

 

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