Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

神の使いの子(カノコイセエビ)

2019-05-21 19:29:07 | エビ・カニ類

強い日差しと涼風のコラボが絶妙で心地よかった本日のやんばるです。

今日から梅雨は中休みだそうで、週間予報でも来週開けまでズラリと晴れアイコンが並んでました。

しかもこの週末金・土・日の降水確率が0パーセント。

今週は気持ちの良い1週間になりそうです。

風は北。晴天。

■■

 『大仏に、鹿の巻き筆、あられ酒、春日灯籠、町の早起き』

これは落語の『鹿政談』の冒頭で語られる奈良の名物のことです。

最後の『町の早起き』というのが、何それ? って感じですよね。何故、早起きが名物になるのでしょう?

それは…

奈良と言えば『鹿』ですよね。奈良公園の鹿は外国人観光客にも人気があるのだとか。

奈良公園内には春日大社があります。西暦768年に創建された神社で、タケミカヅチ(建雷命)という神様を祀るために建てられた神社です。

そのタケミカヅチが白い鹿にのって奈良の地にやってこられたのだそうで、鹿は奈良では神鹿(しんろく)と呼ばれて保護され、現在に到るまで人と鹿が共生しているのだそう。

鹿は『古事記』にも登場し、古くから神の使いとされているのだとか。

その昔、神鹿を死なせてしまえば子供でも死罪になったのだそう。もし朝起きて、家の前に鹿が死んでいたらもう大変。そのままにはしておけず、こっそりと隣の家の前に移動しておく。それに気づいた隣の人は、慌てて向かいの家の前に移動しておく。それに気づいた向かいの人も大急ぎで…。という感じで、奈良の町では朝ゆっくり寝ているなんて出来なかったそうで…。

そんなわけで町の早起きが名物になったと、鹿政談では語られます。

神の使いと共に暮らすのは大変なんですねぇ…。

因みに、三代目桂米朝の鹿政談はおすすめです。

■■

さて…

〈イセエビ科イセエビ属カノコイセエビ Panulirus longipes bispinosus 19年4月5日 沖縄島崎山〉

画像はまだ幼い個体。

カノコは鹿の子。神の使いの子です。

もっとも本種の鹿の子は、鹿の子斑模様のこと。白色小紋が散在する、子鹿の背のような模様のことです。

 

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