Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

番狐…(キツネウオ)

2017-09-01 19:46:46 | イトヨリダイ科

朝晩がだんだんと涼しくなってきてるこの頃、少し秋を感じたり。

風も北寄りが続いてます。

もっとも沖縄島周辺は、相変わらず高気圧の張り出しが強く、台風が近づかない状態も続いてます。

陽光は少しも衰えることなく強烈で、日中はもちろんまだまだ真夏なやんばるです。

風は北~北西。晴天。

■■

・巻き上がった尻尾や垂れ耳。

・ぶちの入った毛皮。

・丸みを帯び鼻面が尖っていないという幼い顔の特徴を成体でも維持していること。

・繁殖が季節にあまり縛られないこと。

これはイヌの特徴です。

まあ、イヌはあまりにも多様な犬種があるので、その全てには当てはまらないでしょうけど。

この特徴は〈家畜化症候群〉と呼ばれる形質で、従順な個体を選抜して育種した副産物なのだとか。

もちろんオオカミを家畜化したわけです。

この家畜化を再現する実験を、約60年かけて行ってきたロシアの研究者がいるのだそう。

その実験ではオオカミではなく、同じイヌ科のキツネが用いられました。

その結果…

わずか6世代目の子ギツネに、尻尾を振り、クンクンと甘えるように鳴き、イヌのように人をなめ、名前を呼ぶと顔を上げるものまで現れたのだとか。

さらに15世代目のキツネは、家の外の物音に対して、番犬と同じ吠え声で吠えたのだそう。

現代この実験は58世代目で、見かけも行動もイヌそっくりなのだとか。

番犬ならぬ番狐という感じかな。

イヌとキツネの種の距離は、思っていたよりもずっと近いのだと感じたり。

■■

さて…

〈イトヨリダイ科キツネウオ属キツネウオ Pentapodus caninus 17年7月25日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

学名種小名は『イヌ』の意。

そして和名は『キツネ』。

なんだかイヌとキツネの近しい距離感を表している名前のように思えたり…。

 

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